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(日本の労働者・民衆闘争報道 2010329日)


 朝鮮学校への攻撃を許さない!3・28円山公園集会と示威デモが、「在特会」など、極右・人種差別主義者集団の妨害を蹴散らし、盛大に挙行された!

                                                  柴野貞夫時事問題研究会


28日(日)午後2時より、京都円山公園野外音楽堂で、「民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくり出そう。朝鮮学校への攻撃を許さない!328円山集会」が、多数の在日朝鮮人、日本人の参加の下、挙行された。この集会は、以下の日本社会の危険な国家排外主義的動きを、広範な大衆行動で打ち砕く戦いである。

△写真 328日午後2時、「民族差別に反対し朝鮮学校への攻撃を許さない円山集会」に参加した市民たちが、会場を埋めている。

○極右人種差別主義集団「在特会(在日特権を許さない市民の会)」11名が、2009124日、京都朝鮮初級学校に押しかけ、「運動場の不法占拠」などと根拠のない言いがかりをつけ、「不逞の輩、朝鮮人」などと叫び、学校備品を破棄損壊し、門扉に取り付き校内へ乱入を試みた。在日朝鮮人の幼い児童生徒への鬼畜も恥じらう白昼の襲撃である。 市当局と地元住民の了解の下で、50年間にわたり学校運動場として使用を許されてきた、学校前公園に対する「不法占拠」などと根拠のない言いがかりによる蛮行であった。

 

○さらに、彼らによる排外主義的人種差別行為を糾弾する在日朝鮮・日本人の戦いが始まった矢先の218日、鳩山政府の中井国家公安委員長兼拉致問題担当相による「高校教育費無償化から、朝鮮学校を対象としないよう努めている」との発言は、国際法を無視した国家による犯罪行為の予告となり、この人種主義者どもの人権蹂躙行為を、励まし、元気付け、容認する行為へと、エスカレートしている。

 

○それに呼応するかの様に、資本の私的利益を目的にした「地方分権・道州制」で、それが府民の利益かの様に欺いて来た、浪速のミニヒトラー、大阪府知事・橋下までが、32日、「日本政府の決定如何に拘わらず、大阪では無償化の対象から外すかも知れない」とし、「朝鮮学校と総連との関係如何、教室の金日成・金正日の肖像の撤去」まで言及した。この浅はかな、幼児顔のおかっぱ男は、日本国家と米軍政の無法と責任放棄に抗して、在日朝鮮人の民族教育学校を建設してきた苦難の歴史と、それが北・南の朝鮮人を問わず、唯一つの民族教育の場であることや、大阪の町が、在日の経済活動と納税で、多くの部分支えられている現実に無知蒙昧であることも暴露した。

 

○橋下の、北共和国の元首の「肖像撤去」発言に至っては、教育基本法第8条(私学)・「国及び地方公共団体は、その自主性を尊重しつつ、助成その他の適当な方法によって私学教育の振興に努めなければならない」また、第4条(教育の機会均等)「・・人種・信条・性別・社会的身分・経済的地位・門地によって、教育上差別されない」を、全面的に蹂躙するものだ。

 

橋下は、基督教系学校に対して、自分の宗教と違うからとチャペルとキリストの撤去をしなければ教育費の助成をしないとでも言うのか。同志社大学の新島譲や、慶応大学三田キャンパスの福田諭吉、早稲田の大隈重信の建学精神や政治理念が気に食わぬと、それらの銅像を撤去しなければ、教育助成金は出さぬと言えるのか。

あるいは、その逆だから、金を出すとでも言うのか。

大阪府民は、この日本国憲法と国際人権規約を蹂躙し、人種差別撤廃条約を無視する、ならず者橋下を,今尚、知事に据えておく不明を恥じなければならない。

 

○いまや日本国家の中枢から地方自治体の一部の長までが、国民を排外主義と人種差別、とりわけ在日朝鮮人を標的として、国民の意識を動員する薄ら寒い時代の兆候に、我々は警鐘を乱打しなければならない。

 

○会場を埋めた参加者に、最初に発言した仲尾宏氏(朝鮮学校を支える会)は、次のように指摘した。△写真 仲尾宏氏

「国家民族は、絶対的なものでない。それは、本来人々が暮らし良くするためにある。今や14組に一組が国際結婚の時代である。言うまで

もなく、古代日本の成り立ちを考えただけでも、純粋日本人など存在しない。外国人排斥は、自分自身の人間性を否定する恥ずべき行為だ。それは同時にいろんな文化・民族性を否定するもの。スターリニズムとシオニズムも同様だ」と。

 

○次に立った、民族対策委員会のシ・ソンジ氏は、「12・4、朝鮮第一初級学校に対する在特会の輩による襲撃事件の悪夢から4カ月経った今も、連中の「犯罪朝鮮人!出て行け!」などと言う怒声が、耳から離れません。彼らは別に怖くありません。その輩の怒鳴り声と姿が、子供たちの耳と目に触れ、子供たちを恐怖に巻き込んだ事が怖いのです。1993年〜1998年のチマチョゴリ事件は、姿を現さない襲撃でしたが、今回の事件は、2度にもわたって「集団的・組織的な、白昼公然たる襲撃」である点で、極めて許しがたい。今日も(328日)襲撃を公言している。こんなことが許されて良いのでしょうか!朝鮮人に対してなら、何をしてもよいと言うのでしょうか。これは日本人の過去への認識と責任の問題である。やからへの法的責任を問う戦いを進めなければならない。(△写真 シ・ソンジ)

政府は、高校無償化と言う自ら出した方針について、どうして第三者機関に託すと言うのですか。輩の暴挙を黙認し、朝鮮人には攻撃を加える国家の暴挙を許すことはできません。私たちには納税の義務を果たさせ、その税金によって使われる「高校無償化」から、どうして朝鮮学校を排除する理由があるのですか。」と、怒りをもって抗議した。

224日〜25日、スイスジュネーブで開催された国連人種差別撤廃委員会に、日本のNGO代表として参加した前田朗(東京造形大学教授、朝鮮大学校講師)は、次の様に報告した。

 1965年に、ドイツを中心にネオ・ナチズムの登場に対し、国連は、<あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約>を採択、日本も1996年に条約発効となり2001年の日本に対する第一回検討会議のテーマは、石原東京都知事の‘第三国人発言’であった。全く知られていなかった彼が、‘国際社会’に登場したのは差別主義者としてだった。1000万人という北欧2カ国に匹敵する人口の行政府の長が、とんでもない人間であることが知れたからだ。この差別発言に対する是正勧告以来9年ぶりに、18人の委員による、日本での人種差別の検証が行われた。我々はロビー活動で各委員に彼らに把握されていない差別実態をアピールした。今回は朝鮮学校への在特会の襲撃ビデオを、12人の委員がみた。委員は、‘在特会は非合法団体(未登録団体)なのか?’と質問したが、我々は、‘日本では、自由なボランタリーであり、合法的に存在できるのだ’と答えざるを得なかった。これに対し委員からは、日本政府がそれを容認するのはあり得ないことだと指摘した。その直後に、中井大臣の朝鮮学校無償化に対する排除発言を、日本語を理解するロシア委員のアストロフ氏が、日本のウエブサイトから確認し、日本政府の人種差別の実態が、委員会でより鮮明に理解された。

 

日本側政府委員は、一貫して日本に差別は存在しないとし、石原発言に対しても「差別があっても、表現の自由によって取り締まることは出来ない」と主張した。しかし今回、学校襲撃や、朝鮮学校の排除と言った、日本の人種差別具体的事実を前に、人種差別撤廃委員会は、日本政府に対し、35項目にわたって勧告を行った。そのなかで、日本で繰り返される人権蹂躙と差別に対し、なかでも、○「人種差別禁止法の制定」○「人権委員会の設立」を強く要求した。在特会が犯罪集団であり、高校無償化からの排除が人種差別と権利の蹂躙であることは、国際的常識であり国際的基準に照らし違法行為だと強く勧告したのだ。しかしこれを実現するのは我々の戦いしかないのだ」と。

 

○さらに、「外国人の排斥を許さない北九州市民会議」代表等が、他府県での取り組みや、多数の「共同アピール」賛同団体代表からの報告意見発表がおこなわれた。

 

○その後、1000名近い集会参加者は隊伍を組み、京都朝鮮高級学校の生徒の太鼓隊を先頭に、円山音楽堂から、祇園石段下を経て四条河原町交差点を北上し、京都市役所(御池)まで、日曜で賑わう京都の、もっとも大きな繁華街で多数の市民たちが注視するなか、「朝鮮学校を差別するな!」「民族差別でなく多民族の共生を!」と訴えた。沿道の市民達からも共鳴の拍手が湧き上がった。

 

しかし今回の示威行動に対し、「在特会」をはじめとする極右民族差別集団による襲撃と妨害が予測されたが、今回も赤い腕章を巻いた防衛が組織され、彼らによる沿道からのたびたびの挑発を無視、整然たる示威行動が貫徹された。

京都府警は、200人規模の、盾と棍棒で武装した機動隊を物々しく配置し、今回は主として差別集団を盾で取り囲み、歩道上に押し上げながら規制を加えた為、大きな衝突は回避された。

 

 






△写真 デモの先頭を行く朝鮮高級学校ほかの民族太鼓隊









△写真 機動隊のサンドイッチの中を行く我がデモ隊








△写真 河原町通り歩道上で、デモ隊にハンドマイクで挑発する「在特会」などの輩。衝突を避けるため警官が帯同している。

  






△写真 四条河原町交差点南西詰めで、デモ隊に襲撃体制を取る在特会10数名の集団を規制する京都府警機動隊



(2010329日 柴野貞夫時事問題研究会・写真は全て当研究会による)


 

<参考サイト>

  
☆排外主義的暴力集団「在特会」による京都朝鮮第一初級学校への白昼テロ(12月4日)を糾弾する(2009年12月26日)