ホームページ タイトル

 




07
313日、第56カ国協議共同声明は、北朝鮮の非核化に関して、次のように声明した。



9
19日合意(05919日、第46カ国協議の合意に基づく初期的措置)に基づいて、「寧辺(ヨンビョン)の核施設(再処理施設を含む)について、それ等を最終的に放棄する目的として、活動の停止及び封印を行なうとともに、IAEAと朝鮮民主主義人民共和国との間の合意に従い、全ての必要な監視及び、検証を行なう為にIAEA要員の復帰を求め、共同声明に言う全ての核計画の一覧表について、6者協議する」(外務省仮訳)と言う「初期的措置」を確認した。そして、「共和国に対する経済・エネルギー及び人道支援について、協力することで一致し、緊急エネルギー支援の提供について一致した。5万tの重油に相当する緊急エネルギー支給の最初の輸送は、今後60日以内に開始される」(同上)



即ち、05.9.19で確認された上記、「初期的措置がまず北によって履行された段階で、5tの重油が5カ国によって提供されることが確認されている。次に、同時並行的に「5つの作業部会」が設置される事が決められた。



1
. 韓半島の非核化



2
. 米朝国交正常化



3
. 日朝国交正常化



4
. 経済及びエネルギー協力



5
. 北東アジアの平和及び安全のメカニズム



この5つの「作業部会は、それぞれの分野における共同声明の実施の為の具体的な計画を協議し、策定する。その場合ある作業部会における作業の進捗状況は、他の作業部会における作業の進捗には影響を及ぼしてはならない。全ての作業部会が今後、30日以内に会合を開催することで一致した」

23の、米朝・日朝間の正常化へ向けての作業を中心に、極東の恒久的な平和構造を作ろうとする5つの部会が、建設的に進められるように見守らなければならない。特に、「日朝国交正常化」部会において、安倍自民党政権がもし、「拉致問題」を理由として、その進展を阻害することがあれば東北アジアの平和に対する敵対的行為としてアジアの民衆から指弾されるに違いない。)



共同声明は、次に、「初期的段階の措置」の段階及び、次の段階(朝鮮民主主義人民共和国による全ての核計画について、完全な申告の提出、並びに黒鉛減速炉及び、再処理工場を含む全ての既存の各施設の無力化を含む)の期間中、朝鮮民主主義人民共和国に対し、百万tの重油に相当する規模を限度とする、経済・エネルギー及び人道支援(5tの重油に係る最初の輸送を差し引いたものとする)が提供される」(同上)



即ち、05919日合意による「初期的措置」が北朝鮮によって履行された段階で、60日以内に5tの重油が提供され、「次の段階」(全ての核のプログラムに対する完全な申告・全核施設の不能化)で、残り95tの重油供給を決定したのである。そして、同時並行的に、5つの作業部会が30日以内に開催される事となった。



特に、米朝間においては、「テロ指定国家解除・対敵通商法の終了、国交回復」をテーマとして、「行動対行動の原則」で、213声明の翌日、安倍は記者会見のテレビ画面に向かって、「日本は、拉致問題の解決なしにエネルギー支援は行なうつもりは無い」と言明した。各国が、これから極東の平和構築に向かって進もうとする時に、まず彼が言うべき言葉ではない。6ヶ国合意の決定事項を、自分だけは守らないと言うのと同じである。6者協議は、拉致問題のプロセスだけでなく、北朝鮮の核放棄のプロセスに従って、エネルギー供給を均等に負担すると取り決めているのである。



我々の胃袋の消化を悪くするようなこの発言は、弱小国家(ハンギョレ紙の表現)北朝鮮に対して、金持ちがその豪華な食卓からパン切れの一つも落としてやらないぞと言わんばかりのふざけた言い回しだ。北朝鮮対し、戦後処理をまだ履行しない日本こそ、各国に先駆けて北朝鮮への支援を行なうべきではないのか。



「各国は、合意内容を誠実に迅速に履行することで、平和に向かう新たな枠組みを定着する為の先頭に立たねばならぬ」(韓国・ハンギョレ紙 214日付け) この韓国の人々の平和の願いに、安倍首相は何と答えるのだろうか。 日本政府にアジアの平和の枠組みを破壊する一切の策動をさせてはならない。



アメリカは、イランでは戦争の準備をしているが、朝鮮半島では「213共同声明」の履行を、本気で考えている。(核さえ北から取り上げたら)。しかし日本は、北朝鮮の脅威をあおりたて「改憲準備法=国民投票法」の強行に利用しようとするだけで、極東アジアの平和構築を妨げようとしている。


今回の6カ国協議において、当初から日本の姿勢を非難してきた韓国高官の話しや韓国紙の報道から、北朝鮮へのエネルギー支援を拉致問題に連動させる日本に対し各国から批判が集中した事がうかがえる。共同声明で、「ある作業部会の作業の進捗が、他の作業部会に影響を与えてはならない。」と言う原則を明記しているが、これは多分に日本を意識した記述とも受け取れる。アメリカはこの協議において北朝鮮との合意を真剣に考えているふしがある。


イラク侵略の破綻で中東の石油資源をめぐる市場獲得戦争のターゲットをイランに対する新たな戦争に置き換えようとするアメリカは、極東まで手が回らないと言うだけではない。朝鮮半島問題では中国の力を無視することは出来ない。110兆円の保有外貨の70%をドルが占める中国は、日本とともにアメリカに対する債権国家であって貿易収支と財政収支の双子の赤字を背負った破産国家アメリカと一蓮托生となっている。中国を無視して北朝鮮にイラクやイランの様に簡単に手を出すわけには行かないのだ。


また、何よりも韓国はノムヒョンと国民の大多数が、民族的同胞意識によって、北朝鮮との協調と平和への熱い思いがある。そして、北朝鮮には石油資源がない。かつて日本帝国主義の植民地時代「三菱鉱業」が「経営」した茂山鉄鉱山,恵山銅山、金寧金鉱、龍登無煙炭鉱等、世界的にも有数の資源大国である。 しかしそれを目的に、アメリカが侵略をしかけることはない。6者協議の言う「最終的核放棄のプロセスが実現」されたら、アメリカと北朝鮮との国交は、近々実現する可能性は高い。それは日本の安倍政権の方針とはかなりの距離があると考えられる。 


アメリカ(ブッシュと言うべきか)は、これ以外の選択が無いところへ追い詰められたと言うのが正しいかもしれない。それが結果として半島の平和構築の道に近ずいているのだ。  しかし、安倍執権政府は、この米朝協議と6カ国協議の道筋も理解できず、そこでの約束事も守らず、ひたすら、北朝鮮を[核武装したテロ国家]とあおりたて、拉致問題を最大限利用する事によって、極東と北朝鮮との緊張を演出し自国の政治的陰謀である憲法改悪を狙おうとしている。これは、2.23声明と極東の平和構築に向かわんとするアジアの民衆に対する許すことの出来ない敵対行動である。



安倍は、223日来日したアメリカ副大統領・チェイニーに対して北朝鮮を「テロ指定国家から除外するな」と要請した。6ヶ国協議で、米朝による作業部会において、話し合いの日程に上っている問題に介入し、その成功を妨害しようとしているのは、このような安倍自民による「北東アジア平和構築の破壊」という汚い意図に基づいている。222日、6カ国協議の米代表・ヒル国務次官補は、ワシントン市内の講演で、朝鮮半島の分断を @「20世紀半ばの遺物であり、最も悲しい遺産の一つ」と言って、 A「朝鮮半島の休戦協定を平和体制に転換するため、中国・米国・韓国・北朝鮮の4カ国でグループを形成することが出来ると期待している。6ヶ国協議で対処する問題でない為、作業部会は設置されない。直接の当事者が対処する問題だ。4者会談を開催し、履行計画の策定を始める。ただし、非核化を実現して初めて、この分野は可能になる。この問題は、在韓米軍・在日米軍に影響を与える。

B 「北朝鮮が放棄すべき核計画に関して、完全な申告を行なうよう望んでいる。その中で「高濃縮ウラン(HEU)計画」という深刻な問題に直面する。そのに関する装置の説明が必要だ。

C 北のテロ支援国指定解除に向けたプロセスを開始する用意がある。プロセスは一定の時間を要し、また相互作用的な“対話”のプロセスだ。北朝鮮から一定の回答を得る必要がある。拉致問題は、即座に解決される事を期待していないが、この問題に取り組む為、日朝が合意可能なメカニズムが必要だと。D 金融制裁については問題を解決する用意がある。



@ におけるヒル氏の分断朝鮮への認識は当たり前である。戦後の半島の分断

固定化という悲劇に、アメリカとともに最も責任ある日本の政権首脳こそが語るべき言葉であろう。



A 北朝鮮は、今日まで幾度も、米朝の不可侵条約を呼びかけて来たし、韓国・ノムヒョン政権もまた朝鮮半島の当事者4カ国による、平和協定を即時無条件に結べと(北朝鮮による核武装の前から)呼びかけていた。第5回作業部会では、日本を排除することで、北朝鮮とも意見一致しているという事だ。「朝鮮半島の当事者でない」と言う以上の意味がある。



B 日本政府は、このアメリカによる「北朝鮮のテロ国家指定解除へのプロセス」を妨害している事は明らかである。



C 日本の「拉致問題」が重油供給の前提とする主張は、米国も一顧だにしていない事が分かる。拉致問題は、あくまで日朝間の問題であることを示唆している。



D 金融制裁については、これを解除する意志を明確にした。ヒ氏は、「現時点で我々にこれ(休戦協定を平和体制に移行)を実施するという政治的意志がある事以外、はっきりした事は言えない。」と言っているが、214日付け、ハンギョレ紙が指摘するように、「米国内の強硬派が反発して、会談の進展がぐらつかないように、各国が努力する事が必要」である。要するに、アメリカとしては、“良い悪いは別として、これ以外に方法はない