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(韓国・ハンギョレ 200731日付)



          河野慰安婦談話の否定は、自分の顔に唾を吐くことだ



日帝が始めた侵略戦争で、旧日本軍の性奴隷の役目を強要された、軍隊慰安婦問題と関連して、動員の強制性を認定した、河野洋平官房長官の1993年談話を否定しようとする、日本自民党右派たちの動きが再び、露骨化している。小泉内閣で、文部相を務めた中山成彬議員が率いる、日本の前途と歴史教育を考える議員集団は、戦時に業者(民間)が仕組んだ強制連行はあったのか、どうか分からないが、軍や官庁の慰安婦強制動員はなかったと主張して、河野談話を修正するように政府を圧迫したと言う。
自民党守旧勢力のこんな試みは、軍隊慰安婦動員を”20世紀最大の人身売買”として規定した決議案が米国下院で採択されることを防ごうとする、工作の一環として見られる。1996年以後、米国下院で提出された、8件の軍隊慰安婦糾弾決議案は、日本政府の熾烈な反対ロビー活動で、全て廃棄されたのであるが、今年、上程された決議案は、議会権力の行方が民主党支配に変わって、採択の可能性が高くなった。来る、4月末、訪米を計画している安倍晋三総理は、慰安婦決議案がもたらす国家イメージの毀損を先月中旬、広報担当補佐官を米国に送り、言論と議会を相手に説明攻勢を広げることもした。
議員集団の主張は、そのこと自体は新しいことではない。むしろ、問題は、守旧政治人たちが、恥ずかしいと思わないで、時代錯誤的妄言を繰り返しながら、日本が敗戦後、その上に成し遂げてきた戦後民主主義の成果を自ら潰すことである。集まりの会長である、中山前文部相は、自身の極右的信条を吐露しては、失言して、言い逃れてきた確信犯だ。
彼は、文部相として在職していた2005年、学習指導要領を訂正して、独島(竹島)が日本領土である事を教えなければならなかったと強調して、自身に電子メールの内容を紹介する形式で、慰安婦が戦後に一部の人々が、自虐的に作った言葉だと皮肉った。中山の集まりに主導的に参加した政治人の中で安倍総理、中川昭一自民党政調会長など執権党の核心が包含されている点は、更に心配な問題だ。
我々は、河野談話と村山総理の1995年談話を継承したと公言した安倍総理が、「集まり」の主張を受け入れる愚かな振る舞いをしないだろうと信ずる。もし、そんな事が勝って気ままにされれば、東アジアで日本の孤立は更に深化して、和解と協力の気運は急速に冷却するのだ。
                                                         (訳 柴野貞夫)