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(韓国 ハンギョレ紙 2,008年10月10日付)

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/315322.html

 

 

 

また、もとの道を訪れる6者会談

 

 

 

〇対北テロ支援国指定解除が差し迫っている

 

 

〇最初から、こんなやりかたで解決する他はなかったはず。

 

 

〇米国は、‘敗戦国でなければ受ける事が出来ない案’で北韓を威圧した。

 

 

〇イ・ミョンパクは、10・4、6・15宣言の履行意思を明らかにしなければ、韓国は、韓半島をめぐる国際協議から取り残されるだろう。

 

(本文より、訳注)

 

 

 

米国の、対北テロ支援国指定解除が差し迫ったようだ。解除条件として、米国が要求してきた核検証方案は、申告施設と未申告施設を分ける分離検証で妥協されたと言う。北韓がすでに申告したヨンピョン核施設に先に集中して、ウラニュウム濃縮並びに核拡散疑惑などを解くための未申告施設の検証は、以後協議する方式である。

 

 

施設核検証の葛藤は、最初からこんなやり方で解決する他はなかった。そうであるが、数ヶ月紆余曲折を経た主たる原因は、米国が、極めて厳格な検証案を要求した事にある。米国は、プルトニウム生産、ウラニューム濃縮、核武器、武器生産また実験、核拡散活動などと関連があることを疑心される、北韓内のあらゆる施設・文書・人力・などを公開せよと北韓に威圧した。

‘敗戦国でなければ受ける事が出来ない案’と言う指摘まで出た理由だ。ここには、米国の国内政治的側面が大きく作用した。今回の機会に、北韓を屈服させなければならないと言う強硬派の圧力を、ブッシュ行政府が大きく意識したのだ。

 

 

テロ支援国解除措置が取られれば、6者会談は、またもとの場所に帰ることになる。予めすることは、北韓が核施設再稼動を中断して、不能化の過程を最大限早く締めくくる事である。検証をきちんと施行するための細部の論議も具体化せねばならない。対北エネルギー支援など相応の措置が誠実に履行されなければならない事は、無論である。更に重要な事は、次の核廃棄段階に対する準備だ。ブッシュ行政府の任期内に、本格的な履行は難しいとしても、次の段階の枠を使って動力を拡充することは、必ず成し遂げられねば成らない。

 

 

今、南北関係の改善が更に切実になった。今のような梗塞状態が続けば、6者会談をはじめとして韓半島問題を扱う国際協議で、我々の役割がもっと萎縮されやすいためだ。特に、遠からず始まる平和体制論議は、南北を核心主体にしており、南北関係改善とコインの表裏を成している。南北関係を解く出発点は、言うまでもなく10・4首脳宣言、また6・15共同宣言の履行の意思を、明らかにする事である。イ・ミョンパク大統領の決断が必要なときだ。

 

6者会談は、困難を経験しながらも少しずつ、前へ進んでいる。今回、検証の葛藤で見たように、会談を進展させる力は、信義・誠実と行動対行動の原則に基調する、倦まず弛まぬ協議にある。我が政府は、その過程で主導的役目をする事が出来るように最善を尽さなければ成らない。

(訳 柴野貞夫)

 

 

 

解説 

 

10月10日、ワシントンポストをはじめ米国の新聞は、ブッシュ政権の当局者の言明として「大統領は、北朝鮮に対するテロ支援国指定解除を決断し、11日発表する」と報道した。11日、ロイターも同様の趣旨を報じた。数日のうちに、いずれにしろ、北に対する金融と貿易での米帝国主義による封鎖が、20年ぶりに解かれる事となる。

 

 

共和党の大統領候補・マケインは、「完全検証に懸念」と言う、北核問題と6者協議に対するどうしようもない無知をさらけ出す談話を発表した。しかし、日本政府や、「米国の決定を容認できない」〈10月10日付〉サンケイなど右翼メディアも「完全正確な検証」と言う、10・.3合意を否定した、米国の北韓に対する一方的要求に固執した言質に捉われている点では、マケイン的無知と変わらない。とりわけ、日本政府は、6者協議の基本目標である東北アジアの平和構築にかかわる北核問題を、「拉致問題」と言う〈北との〉一国利害の個別問題の下に置く犯罪的行動を繰り返しているばかりか、自らの歴史犯罪への責任を放棄して、北への「制裁延長」を閣議決定する始末だ。これはマケイン的無知と言うよりも、北脅威論による国民扇動の意図的政策だ。

 

 

10月10日付、南韓の「軍政与党」新聞「中央日報」は、イ・ミョンパクが、10・4首脳宣言(2007年)及び6・15共同宣言(2,000年)の履行を無視している事を棚に上げて、「韓国を排除したまま、米国だけを相手にした<通米封南>路線を露骨化するのは、どんな実益もない」と、米国の対北制裁解除に別の角度から非難している。

 

 

六者協議の(2005年)9・19合意は、「朝鮮半島とその周辺」の全ての核の検証のはずだ。〈2007年〉10・3の最終段階では、北とともに、米国の核兵器の検証を、南朝鮮半島とその周辺即ち日本列島に於いても「完全且つ正確に」行うべきではないのか!!

 

〈2008年10月11日、柴野貞夫時事問題研究会〉