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(韓国・民衆言論 チャムセサン 2009年3月23日付)

http://www.newscham.net/news/view.php?board=news&id=45847&page=1&category1=38

 

 

エルサルバドル“FMLN(ファラブンド・マルティ民族解放戦線党は社会主義路線に忠実である”

 

 

 

〔インタビュー〕

ニディア・ティアス‘ファラブンド・マルティ民族解放戦線(FMLN)’の前司令官に聞く。

 

 

 

○アメリカ帝国主義を後ろ盾にした軍事独裁政権に対し、社会主義を指向する軍事的政治的組織として戦ってきたFMLNは、1992年の停戦協定の後、合法政党として、2003年の国会議員選挙で第一党となる。しかし、政権は、エルサルバドルの民衆虐殺の歴史を引きずる(アメリカを後ろ盾にした)軍政与党・民族主義共和同盟(AREAN)が支配してきた。3月15日行われた大統領選挙で、はじめてFMLNが勝利し、軍政与党を打ち破った。いま南アメリカはキューバを先頭に、ニカラグア、ベネズエラ、ボリビア等の「社会主義」を志向する民衆に支持された、左派政権が次ぎ次ぎと登場しつつある。(訳者・注)

 

 

 

 

マルコス・サルガド/2009年3月23日(www.deci.me

 

 

初めて、エルサルバドルに、名実共に左派政権が出来た。これは、その形態と重みから、小さい事件ではない。米国によって保障された右派独裁政権に抵抗したゲリラ集団の過去、連合体だったFMLN(ファラブンド・マルティ解放戦線)が普通選挙を通して勝利したのだ。FMNLは、過去決して刑に処せられず、大虐殺を犯した軍部の組織である、全国共和連合(ARENA)の、選挙勝利を目的とするあらゆる行為による恐怖を抱いて、広範囲な選挙戦を繰り広げる他なかった。

 

 

ニディア・ディアスは、新しいエルサルバドル政府の公式代表者だ。ゲリラ司令官であると同時に、FMLNの国会議員、核心の構成員として、ブエノスアイレス大学ラヂオとの、今回インタビュウを通して、中央アメリカで最も小さい国エルサルバドルの歴史、新しい希望と新しい時期の挑戦に対して話した。

 

                                                                       

Comandante Nidia Díaz, con los presidentes Hugo Chávez y Daniel Ortega

 

△左からダニエル・オルテガ、ニカラグア大統領。ウーゴ・チャベス、ベネズエラ大統領。ニデァ・ディアスFMLN前司令官。

〔出処,www.deci.me 〕

 

 

 

○‘FMNLは、エルサルバドルでほとんど20余年の間、野党であった。今回大統領選挙の勝利は、何を意味するのか?’

 

 

「まず、3月15日の勝利は、過去数十年にわたって、あらゆる民衆達によって成し遂げられた事を明らかにしたい。エルサルバドルには、実際は、ただ一度も民主的政権交代が達成されたことが無い。交替で政権を移譲されたり、クーデターで執権した極右が全部だ。過去数十年間、エルサルバドルは軍部独裁の下にあった。急進政府が出て、何かをしようとしたにも拘らず、米国に完全に従属された政策となり、高位職を占める行政システムによって失敗してしまった。しかし、ただ一度も、選挙を通して、左派と中道左派、急進民主勢力が国家の公式権力と行政首班に就くことが出来る可能性を持った事はなかった。

 

 

○‘ゲリラ組織を動員解除した以後、今日に至るまでに変化したものは何か?’

 

 

「12年間持続された武装闘争の終わりに、今から17年前、政治的協定を通して独裁政権にけりをつけた。それ以後民主化過程が始まったが、1989年から執権して来た政府与党ARENAが、民主化を妨害して封鎖した。

その時からARENAが、実際権力と経済権力を握って、過去17年間の平和協定で始められた民主化過程と相反した、新自由主義のモデルを強制した。人々はこの時期を、我が民衆が経験したものの中で、最悪の危機として考えた。貧困と失業、移民、犯罪と一緒に来た経済的危機へと言うわけだ。エルサルバドルは再び前のように不安定になった。最も大きい問題は、物価の急上昇による購買力の喪失だった。その次の問題は、失業、貧困であったし、三番目が社会犯罪の増加による市民の不安全だった。このあらゆる問題は、過去17年ずっと、持続された。その中で人々は平和を願う事となる。状況を代え、これ以上ARENAの執権が継続されないことを願うのだ。ARENAは、問題を解決する能力が無いと言うことを、十分に見せてくれた。ARENAの専制的統冶方式は、貧しい人々は更に貧しく、金持ちは更に金持ちにしただけだった。」

 

 

○‘FMNLは、どんな方式で変化の中心勢力となったのか?勿論あなたの人生自体で、答えを探すことが出来るが。’

 

 

「私は、1980年設立当時からFMNLの一員と言うことと、1971年からゲリラ司令官としてゲリラに参加した事を栄光であると思っている。平和協定に署名した当事者だったし、94年国会議員になった。更に副統領候補者になった事もあり、現在は国会議員だ。FMLN建設過程と発展に寄与して来た。一方では、30、40年間進行された70年代闘争の前線が、独裁を終息させる為に強力な人民戦線を形成した。政治社会的闘争だけでは成功する事が出来なかった。(軍事独裁政権による)軍隊、軍隊政治によって、バラバラにならなければならなかった。この軍部独裁時期には意見を出す事だけでさえも、罪が成立された為だ。市民戦争以後、再び人民戦線のFMLNが結集し、協定を締結し独裁にけりをつけた。民衆とFMLNが先頭に立った闘争を通して、数十年間抑圧されてきた自由と権利を再び打ち立てた。以後、最近17年の間に自由な環境が作られたし、FMLNが大統領選挙に当選するぐらい最も大きい政治勢力として変化、発展してきた。FMLNは、左派が矮小して滅びるものと言う、既得権層の大言壮語とは違って、常勝長躯する左派勢力の総結集体だ。

結局、我々は勝利を掌握した。限界を乗り越え出した。平和協定で作られた各種制度に対する度外れた妨害と歪曲にも拘わらずである。」

 

 

○‘ARENAの選挙戦略によれば、あなた達が取るに足りないと悪宣伝していたが・・・’

 

 

「彼等は今、完全に気力を喪失した。どうしてかと言えば、FMLNが地方選挙で多数党となった後、ひと月だけで、執権左派政府が出来るだろうとは思わないと考えた筈だから。FMLNは、過ぐる時期の間、蓄積して来た政治的大同盟と一緒に、6月1日から新しい政治を始めるはずだ。」

 

 

○‘新しい政府で、連帯勢力はどの範囲まで含むのか?’

 

 

「エルサルバドルを、取り替えることを願うあらゆる人々と連帯するだろう。そこで、<変化のための大同盟>と称するのだ。これと関連して、マウリシオ大統領当選者また、同様に、“マウリシオの友人達”と言う名前で広範囲の運動を発展させた。こんな意味で<連合戦線>があらゆる部門で、真正な最高権力と、代案となるのだ。6月1日からは、多様な公共政策を発展させながら、この国を運営して行くだろう。」

 

 

○‘この17年間、FMLNが変わったと言う事なのか、それとも反対に、初期の主要路線を固守していると言う事なのか?’

 

 

「FMLNは、指向するところ(社会主義)を失っていない。正体性を固守する。初期、建設と発展過程で、試行錯誤が無かったと言う話は無い。しかし、政治政党としてのFMLNを設立して、選挙体制に登録した以後から、FMLNは、70、80年代の闘争を通して蓄積した原則と価値を発展させてきた。この原則は綱領として表現されており、FMLNを構成している五つの組織を貫いている。2001年には、民主的変革闘争を社会主義路線にするとともに、異なる目的持って互いに協力した。

この様に、搾取無く、性差別、環境差別の無い公平な平等社会を具現する為の先決条件を発展させて行った。即ち完全な自治社会を具現するためにだ。」

 

 

○‘その自治社会の具現は、どんな核心的政策で表現されるのか?’

 

 

「我々は、ずい分前から国家プロジェクトを持って来た。エルサルバドルが指向するものは、即ち平等と、あらゆる民衆の経済的発展に基く公平な正義の民衆自治社会だ。こんな意味を盛った政府政策は、すでに92年、94年、99年2004年のチャピク(2006年死亡したFMLNの歴史的指導者)によって発表された。現在、我々はこんな政策基盤を、2007年9月から2,008年8月まで進行された住民参与機構を通して発展させている。この住民参与機構には33箇所の地域が参加し、14の部門と米国の7つの支部まで全部門が参加する。これは政府プログラムを、構造化するところまで至った。このプログラムは、この様なFMLN全国会議で提起された“希望が出て、変化が来る”と言う言葉で称される。その場所にマウリシオ・プネスがいた。彼は、正確にはFMLNの成員ではなかったが、社会指導者、新聞記者として、このプログラムを取りまとめた。マウリシオは自身の見解を明らかにしたし、固い信望を受けることが出来た。その後、選挙戦を通して政策綱領を発展させていった。マウリシオは現在、我々が直面した危機、世界経済の利己の衝突を克服する法に対する細部的計画を持っている。状況を即刻解決することが出来る働き場所の創出、女性が平等に仕事をする権利を保障する社会統合計画を整備している。」

 

 

○‘最後に、隣国との外交政策はなにか?特に隣国のホンジュラスとニカラグアが所属したALBAの様な地域統合体に対する方針はなにか?’

 

 

「大統領当選者のマウリシオ・プネスは、国際政策、イデオロギー無しに解放されて、広範囲な世界協力政策を拡げる計画だ。これはこの間、エルサルバドルで進められて来た政策などとは、差別化された政策となるものだ。ここには、その間の経済的外交的関係が全く無かったキューバまで包括するものとなる。エルサルバドルは、キューバと外交関係が無いラテンアメリカの唯一の国だ。マウリシオは、“今大統領となったが、キューバと外交関係について話しをする。”と語った。この様にガテマラ ホンジュラス コスタリカ パナマと外交政策を拡げる予定だ。この国々の間に取り交わす利益が、多次元的であるために期待されるところが大きい。我々は既に、脳熱病、伝染病を治療するのに、キューバで勉強した医師達と、キューバから来たキューバ人医師達に助けを受けてきた。その上、ベネズエラとキューバが発展させた‘奇跡のミッション’(医療支援連帯)の結果、視力を失った7千名以上の患者が手術を通して視力を回復したと言う事実を知っている。即ち、我々は、一般民衆との関係でも、これ等国家で実行中である他の計画などを更に参考しなければならない。政府は、中央アメリカの統合関係もまた、優先視する計画だ。相互の協力を基礎に、あらゆる民衆達が一緒になった真正な統合の為に、今も懸命に努力している。」

 

(訳 柴野貞夫 2009年3月26日)

 

 

 

○スペイン語が理解できる方は、ファラブンド・マルチ民族解放戦線(FMLN)ホームペイジ・アドレスは以下http://www.fmln.org.sv/

 

 
○益岡賢/訳 ウイリアム・ブルム著「アメリカの国家犯罪全書」2003年、作品社の、サンサルバドルの項抜粋・以下

http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/persons/kh54.html