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(朝鮮民主主義人民共和国・<民主朝鮮>2010・7・21付)

 

 

 

≪荒唐無稽な夢を捨てなければならない≫-(韓米)合同軍事演習    

 

 

 

(ピョンヤン7月21日発朝鮮中央通信配信)21日付≪民主朝鮮≫に載せられた個人筆名の論評≪荒唐無稽な夢は捨てなければならない≫の全文は次の通り。

 

 

 

米好戦勢力が内外の強力な反対糾弾にも拘らず、遂に侵略戦争挑発の道に一目散に走っている。

 

最近米国防相は、米国・南朝鮮合同軍事演習を必ず実施すると公式発表した。朝鮮・東・西海(黄海・日本海)の両側で、進行される事となる今回の合同軍事演習には、米第七艦隊所属の核航空母艦、≪ジョージワシントン≫号と、核潜水艦、≪イージス≫駆逐艦を始めとする海上武力は無論、空軍武力まで含んだ大規模兵力が参加し、≪ウルジプリドムカディオン≫演習の様な定例訓練より、規模が更に拡大されると言う。

 

合同軍事演習に参加する膨大な米軍武力が、朝鮮半島の方に向っている中で、少し前には、≪トマホーク≫ミサイル154基を搭載した米第七艦隊所属≪オハイオ≫級核潜水艦≪ミシガン≫号が、南朝鮮のプサン港に入港した。

 

この様な尋常でない事態は、米好戦勢力の朝鮮侵略戦争策動が実践段階に踏み込んでいる事を確証してくれている。

 

米好戦勢力が、南朝鮮傀儡達と一緒に強行しようとする今回の合同軍事演習は、明らかに朝鮮侵略戦争に備えた、米国・南朝鮮共同軍事行動を完成し、我が共和国を不意に先制攻撃するための危険千万な火遊び騒動として、朝鮮半島の情勢を爆発直前の局面へ追い立てている。

 

今、朝鮮半島は、そのどんな偶発的衝突が起こる場合、全面戦争に拡大する事が出来る尖鋭な熱点地域となっている。

 

米国は朝鮮東・西海上で、わが潜水艦の≪浸透≫を防ぐと言う美名の下、連合大潜水艦訓練を繰り広げているが、その裏面には、我が共和国を侵略し全朝鮮をしっかり握ろうと言う事とともに、重要なのは、東北アジアで軍事的覇権を確立し、この地域で他の大国らを軍事的に圧迫、牽制しようと言う企図が敷かれている。

 

今回の合同軍事演習に参加する核航空母艦≪ジョージワシントン≫号は、作戦半径が1000kmに達し、朝鮮半島は無論、台湾海峡と中国南海、中国東部沿岸の大部分を自己の作戦水域として定めている。ことに、1600km離れた目標物を打撃することが出来る≪トマホーク≫ミサイルなどを搭載した三隻の≪オハイオ≫級の米核潜水艦などが西太平洋の水面に同時に出現したことは、今回の合同軍事演習を通して狙う米国の目的が、何であるかと言うことを良く見せてくれている。

 

多くの世論が、西部海内に基地を置いた≪オハイオ≫級核潜水艦らが、グアム島を抜け出し、西太平洋に作戦部隊を移動したのは、冷戦終息後初めてとなる軍事的動きだと言いながら、今回合同軍事演習を通してアジア太平洋地域で自らの軍事的存在を更に強化しようと言う米国の俗心が、一層現れることとなったと暴露しているのは、決して偶然なことではない。

 

中国は、米航空母艦戦団が朝鮮西海で合同軍事演習を繰り広げる場合、中国東北海岸は無論、深い内陸地域の軍事施設、また、武器の周波数など各種軍事情報を収集する事が出来ると言う事に対して、大きく憂慮し、米国が合同軍事演習を直ちに中止する事を強く要求している。

 

朝鮮半島を包含している東北アジア地域は、軍事戦略的にきわめて重要な位置に置かれている。従って、米国は東北アジア地域の関門である朝鮮半島を、彼らの侵略的な対アジア戦略実現の要衝地として目星をつけている。

 

米好戦階層が、核航空母艦≪ジョージワシントン≫号を、今回演習が終わった後にも、そこに引き続き残しておくのであり、核潜水艦≪フロリダ≫号と≪ミシガン≫号もこの地域に周期的に派遣するだろうと、大騒ぎしているのは、彼らが≪チョナン≫号沈没事件を、東北アジア地域に対する武力増強と軍事的支配権確立の契機としていると言う事を、如実に暴いて見せたものとなる。

 

冷戦が終息されたが、米国の世界制覇の野望には変わりなく、アジア太平洋支配戦略を実現しようという米国の侵略戦争策動は、日毎、ますます露骨となっている。

 

しかし米国は誤算している。アジア地域の国々は米国の軍事的覇権掌握策動を、決して、手をこまねいて見ているだけではないのだ。

 

米国の侵略戦争策動を、阻止破綻させる事は、朝鮮半島とアジア、世界の平和と安全を、保障するための非常に責任的であってしかも切迫した課題として前へ出ている。

 

戦争抑制力を、手を尽くして突き固めてきた我が軍隊と人民は、万に一つ敵が敢えて火をつければ、総力を打って先軍朝鮮の鮮やかな手並みを見せ与えることとなるのだ。

 

米国は軍事的強権で他の国々をむやみやたらに押さえつけ、世界を支配しようとする荒唐無稽な夢を捨てなければならない。(終)

 

(訳 柴野貞夫 2010・7・2
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