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(韓国民衆言論・ハンギョレ 2010・10・13付)

http://www.hani.co.kr/arti/international/china/443625.html

 

 

 

 

中国共産党元老達“言論の自由”公開書簡


 

 

 

毛沢東秘書、<人民日報>前編集長等、全人代に送る、

 

“言論検閲、中央宣伝部は腹黒い手法”・・・5中全会 目前に波紋

 

 

北京/パク・ミンヒ特派員

 

 

“中華人民共和国憲法35条が保障した、言論・出版・結社・移動・示威の自由が実行されていないのは‘偽りの民主’であり、世界の民主の歴史で恥ずべき事件だ。”

 

去る12日、言論の自由を要求する公開書信が中国のインターネットに登場した。書簡を作成した彼らが、反体制人士でない改革的性向の中国共産党の前職高位幹部達と言う点は、異例的であり意味深長だ。

毛沢東の秘書だった李鋭(下写真左)前共産党中央組織部副部長、胡積偉(下写真右)<人民日報>前編集長、李晋≪新華通信>前副社長、

 

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△写真左から、李鋭前共産党中央組織部副部長、胡積偉<人民日報>前編集長

 

 

チュン・ペイジャン前中央宣伝部新聞局長など、23名の共産党元老達が実名で発起人として進み出た。彼らは、議会にあたる全国人民代表会議(全人代)を前に送る書信で、出版審査制度(検閲制度)を廃止し、真正な言論出版の自由を保障せよと求めた。

 

共産党の今年最大の政治行事である17次中央委員会5次全体会議(17期5中全会)の15日開幕が、目前に迫った敏感な時点に、獄中の反体制人士・劉暁波のノーベル平和賞受賞で、中国指導部が腐心中である状況で、元老達の今回の要求が中国の政治改革にどれほど圧力を及ぼす事が出来るか注目される。13日現在、中国インターネットではこの文章が削除されたが、一部ネチジュン達によって書きとめられている。

 

彼ら元老達は、特に最近、官営言論らが温家宝国務院総理の政治改革演説の内容などさえ、削除し報道したことを強く非難し、中央宣伝部等共産党の言論統制機構を、‘黒い手’と指摘した。温総理がさる8月21日宣伝で“政治体制改革がなければ、経済改革の成果も失われてしまう”と語るなど、最近ひと月の間に7回も、政治改革を強調したが、<新華通信>などの報道では、この内容が抜けたまま報道された。公開書簡は“中央宣伝部が、どんな権利で共産党中央委員会や国務院より高い所に立ったのか?”と問いただした。声明はまた、現在中国の言論環境は、“英国の植民地時代の香港よりも劣り、英国に比べ315年後れをとった。”と主張した。合わせて8項目の要求を通して、○言論が、政府・党機関に隷属されるシステムの撤廃、○任意的記者逮捕の禁止、○インターネット掲示文の任意的削除の中断、○党の歴史で、権力者らの間違いも記録、○香港、マカオの出版物の中国内出版の許容などを要求した。

 

今回の公開書簡は、中国地方政府の移住政策を告発する書を出したがさる8月公安に任意で逮捕され、30日ぶりに釈放された作家ショ・シャオピン事件が契機となったものと考えられる。発起人の一人である雑誌<ワンスエイホン>の総編集人であるティエ・リュウは、<サウスチャイナモーニング>に、“最近、10余年間の中国の言論環境はさらに悪くなった。”とし、“すでに500名以上から、実名で署名を受けたが、90%以上は共産党員”だと語った。

 

(9月)15日開幕する共産党5中全会では、政治改革論議が主要議題に登場すると言う予想が出ているが、西欧式政治改革とは距離が遠い共産党統治の下で、不正腐敗をえぐり出し、法治、透明性等を強調する‘善冶’(良い統治)の概念が登場するものと、中国官営言論らが報道している。



(訳 柴野貞夫 2010・10・14)