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(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞 2011年9月13日付5面)

http://www.rodong.rep.kp/view.php?gno=5&tno=14

 

 


日毎、激烈となる反≪政府≫闘争

 

 

<南朝鮮・韓進重工業労働者の戦いは、奪われた労働の権利と生存権を取り返えそうとする彼等の強固な意思の発現だ。>

 

 

 

 

南朝鮮で企業主側の不当な整理解雇措置に反対する韓進重工業労働者達と、彼等を支持声援する南朝鮮各界の闘争が、日毎激烈に繰り広げられている。

 

韓進重工業の事態は、企業主側が経営破たんの責任を労働者達に転嫁しながら、数多い人々を強制解雇させた事から発端した。韓進重工業側は、整理解雇の名目の下、数多い労働者達を解雇させては、東南アジアの或る国の労力を安く買い、働かせながら、利益だけため込んでいる。これは、韓進重工業労働者達の生存権に対する厳重な侵害として、彼等の湧き上がる憤怒を招き寄せた。

         


△写真「MB(李明博大統領)、自ら解決せよ!」8月28日、韓進重工業整理解雇撤廃要求示威隊





 

企業主側の不当な行為にけりをつけ、生存権を守る為の韓進重工業労働者達の闘争は、月をまたいで継続されている。民主労総プサン地域本部の指導委員であるキム・ジンスクは、韓進重工業会社の中にある起重機の上に登り、数か月目の籠城闘争を繰り広げている。労働者達の声には耳を塞ぎ、企業主側だけを庇護する南朝鮮当局の仕打ちが、韓進重工業事態を更に悪化させている。

 

ファッショ当局は、韓進重工業労働者達に対する整理解雇処置を撤回することを要求する集会などが開かれる毎に、数多い警察兵力を追いたて、野獣的に弾圧している。その過程で、多くの人々が連行され、負傷する惨事が引き起こされている。

 

韓進重工業事態は、企業体の労働者に限った問題であるだけではなく、南朝鮮全体の労働者達の問題だ。韓進重工業の解雇者達が強要されている事と同じ苦痛を、今、南朝鮮の多くの労働者達が直面している。

 

即ち、その為に今、南朝鮮の各界は韓進重工業労働者達の闘争を積極的に支持声援に乗り出している。この間から、南朝鮮の各界団体人士らは、バスに乗り、各地を回りながら≪韓進重工業整理解雇撤回を要求する希望バス≫と言う名称の連帯闘争を、繰り広げている。

 

去る8月27日と28日二日間にかけて、ソウルでは第4次希望バス集会が開かれた。集会では、≪非正規職撤廃≫と、≪差別なき世の中をつくること≫等のスローガンが続けざまに響き渡った。集会は午前0時を越え、明け方まで継続された。

 

この日、ファッショ警察は到る所に暴圧力量を配置し、示威者を最後まで追跡し処罰するぞと唸り声を上げながら放水銃まで使う妄動を弄した。取材をしていた記者達まで放水銃の洗礼をうけた。

ソウル市内で進行された集会に、警察が放水銃を動員したのは、さる2008年の米国産牛肉輸入反対集会以後、初めてだと言う。参加者達が集会を終えてカンファムン(光化門)とチョンゲチョン(清渓川)など、いろんな方向に分かれて行進を試みるや、ファッショ狂らは光化門交差点一帯を警察バスで完全封鎖し、112個中隊の警察兵力を投入し、要所要所で、彼等の遮断に乗り出した。

 

しかし示威者達は、決して屈しなかった。頑強に前進する示威隊列の先頭には、≪MB(李明博)、自分が解決せよ≫と書かれた大型横断幕を持った韓進重工業労働者達が立っていた。一部闘争参加者達は、明け方の時間を利用して警察の鉄桶の様な阻止線を突破し、青瓦台が見下ろせるインワンサン(仁王山)に上り、≪遮られた道を突き破れ≫と書かれたプラカードを広げ、示威を繰り広げた。

 

第4次希望バス集会参加者達は、決議文を通して≪2か月と言う期間、希望バス搭乗客たちは、多くの現実の壁、絶望の壁を休む事無く乗り

越えて来た。≫と言いながら、≪希望バスは、決して止まる事無く、労働が美しい世の中、平凡な人々が主人となり、平等と平和が満ち溢れる新しい世の中に向かって、引き続き駆けるもの≫と宣言した。

 

韓進重工業労働者達と彼等を支持する南朝鮮各界の闘争は、反人民的悪政で、自分たちの暮らしを根こそぎ奪っている保守当局に対する怨恨と憤怒の爆発であり、闘争で、奪われた労働の権利と生存権を取り返えそうとする彼等の強固な意思の発現だ。

 

保守当局は、執権初期、そのいわゆる≪汗を流し、働く人々が良く暮せる社会をつくる。≫とか、≪庶民達の為の政治をする。≫とか何とか言いながら、勤労大衆の為にまるで大きな仕事をするかのように、人を罠にかけるお喋りを振りまいた。しかし、実際には終始一貫、反労働者的政策だけを実施してきた。

 

労働者達が、あれほど反対して来た≪非正規職法≫を改悪し、米国式≪市場万能主義≫を唱え、公共部門の民営化と統廃合を推進し、失業事態を更に悪化させた。当局の庇護と助長で活きる機会に巡り合った企業主達は、労賃が低く解雇するのも容易く、労組活動も出来ない事となっている非正規職を増やす事に競争的に頼りながら、事あるごとに解雇させている。

 

結局、韓進重工業事態は、労働者達の生存権は徹底して無視しながら、企業主達の利益だけを守ってやり、それに抵抗する労働界の正当な闘争を無慈悲に抹殺して来た南朝鮮保守当局の反人民的政策の産物だ。

 

韓進重工業事態を通して、南朝鮮保守当局の反人民的正体とファッショ的な見苦しい姿はもう一度暴露された。

南朝鮮人民達は、韓進重工業事態を通して、当局の悪政にけりをつけるための連結した闘争に、生存権があり、人間の尊厳があると言う事を明確に悟った。即ちその為に、韓進重工業労働者達と彼等を支持する各界の闘争は、激烈な反≪政府≫闘争として更に強化されているのだ。


ホ・ヨンミン

 

(訳 柴野貞夫 2011年9月17日) 

  

 

○参考サイト

レイバーネット

http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/strike/2011summer/1314554260594Staff/view