ホームページ タイトル



(英国反資本主義週刊誌・ソーシャリストワーカー掲載文―韓国タハムケ・レフト21より転訳2011/09/24)

http://www.left21.com/article/10170

 

 

反復されるユーロ圏の危機

 

[ 資本主義には、解決策は無い。]

 

 

パノス・カルカナス

(ギリシャ反資本主義週刊誌<労働者連帯>編集人)

 

 

○ギリシャ労働者の罷業と学生達の占拠が、結合されている。

 

 

最近、ユーロ圏の危機が全世界の金融市場でパニックを呼び起した。

米国財務部長官、チモシー・カイトナーは、ポーランドに飛び立ちヨーロッパの財務長官達と会った。フランスとドイツの指導者、サルコジとメルケルは、ギリシャの総理・パパンドレウと緊急画像(テレビ)会議をした。

 

信用評価会社,ムーディーズは二つの大型銀行の信用等級の評価切り下げをした。

 

この様に市場が動揺する状況で、一つの研究は最近株式市場の急激な変動が、1987年の‘黒い月曜日’直前を連想させたと主張した。当時一日の間に、株価が凡そ22%も暴落した。

 

その時、市場が最も大きく懸念することは、ギリシャのデフォルト(債務不履行)、即ちギリシャが銀行に借りた金を返す事が出来ない可能性だ。それは、ユーロ圏だけでなく、他の地域へ銀行危機を拡散させるであろう。

しかしギリシャは、全体の絵の、一つのかけらに過ぎない。ヨーロッパの諸銀行は、810億ユーロ相当のギリシャ債権を保有している。しかし、かれらはイタリア債権を、およそ3250億ユーロも持っている。

 

従って、市場がこれほどまでに騒ぎを恐れるのは、イタリア・デフォルトの可能性と関連がある。シルビオ・ベルルスコニ政府は、大々的な緊縮政策を押しこんで行こうとする。

 

この為、イタリアでは総罷業(ゼネスト)が広がり、ローマの国会議事堂前で示威隊と警察の間で衝突が発生した。労働者達の反撃に直面したイタリア政府が動揺するように見えるや、ヨーロッパ中央銀行は、ベルルスコーニに迅速に緊縮案を通過させ、市場を安定させると圧力を加えた。

 

支配者達が、イタリア政府をこんなやり方で相手にするのを見ると、ギリシャの様な小さい国には、どれだけ多くの圧力を加えるのか見当がつくだろう。去る7月、欧州連合指導者達は、途方もなく酷い条件を付け、ギリシャに救済金融を提供した。

 


△緊縮に反対し、ギリシャ学生達は300以上の大学と専門学校を占拠している。写真出処・ギリシャ教師労働者


 

今後、3年の間、ギリシャ政府に提供される金額の中で、ただ380億ユーロだけが財政を充当するものに使用されるのであり、残りは銀行のポケットに入って行くであろう。

 

弱り目に祟り目で、IMF,欧州連合と欧州中央銀行は、今後15か月の間、追加として45億ユーロ相当の財政削減と増税政策を執行しなければならないと要求した。

 

仕方なく協議を始めた後、ギリシャ政府は、結局屈伏し、家計の租税負担を増やす措置を発表した。

 

例えば、或る若いカップルがアテネでアパートを一軒買ったら、彼等は[現税金につけ加え]追加で税金500ユーロを即時出し、次の年にも出さなければならない。その上、最近mortgage費用が大きく増え、賃金が大幅削減された。公務員達の月平均賃金が150ユーロも低くなった。人々は電気料金を納付しながら、新しい税金を一緒に出さなければならない。即ち、新しい税金を出さなければ、電気が断たれると言う話だ。

 

 

○罷業と占拠

 

 

電力労働者労組は、税金を出せない人々に供給される電気を絶たないと言う正当な立場を取った。

 

しかしギリシャ政府は、公務員労働者達を大量解雇し様とする。解雇の脅威にギリシャ労働者達が恐れるようにしようと言うものだ。

 

初等学校教師達は、9月22日、一日罷業を着手するだろうし、中学校教師達は10月の初めの週に48時間罷業を展開し闘争の水位を高めるだろう。教師達は多くの学校で、新学期の教科書もない授業を始めなければならない事に、大きく憤怒している。

 

22日、アテネの電車とバス運転手労働者達が罷業を展開しながら、あらゆる大衆交通が中断されるだろう。

これは、さらに多くの行動を触発する契機となる。アテネ市の契約職労働者達は、大量解雇計画に抗議しゴミ集めを拒否するだろう。国営放送報道人と従業員は、国営テレビジョン放送局封鎖に反対する闘争を繰り広げ、警察と衝突した。

 

学生達は、8月末から300余の大学と技術教育機関を占拠している。彼等は、教師の罷業に呼応し占拠を持続する事もした。

 

9月10日、街路の姿は現在のギリシャの雰囲気を正確に見せてくれた。パパンドレウが推進し様とする新しい緊縮措置に抗議し、学生数千名が労働組合員達と連帯し示威を繰り広げた。ギリシャの罷業労働者達は、全ヨーロッパで発生する抵抗のたよりを聞いて喜ぶであろう。

 

 

○賃金ではなく、負債の支払いを凍結せよ

 

 

もし、欧州連合がギリシャに資金を支援しないと決定すれば、とんでもない災難が発生するだろう。

銀行は門を閉めるだろう。人々は賃金を受け取る事が出来ないだろう。

 

我々はそんなデフォルトが発生する前に、行動しなければならない。賃金を凍結する代わりに、負債とその利子支給が凍結されなければならない。

 

返さなければならない負債の規模は、ギリシャ政府の財政と同じ500億ユーロだ。負債の償還を中断すれば、あらゆる緊縮政策を中断させる事が出来る資金を確保することが出来る。



 

(訳 柴野貞夫 2011年10月7日