ホームページ タイトル



(韓国ネットニュース・PRESSIAN-社会ニュース 2011年12月19日付 )

http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=10111219143649&section=05





キム・ジョンイル(金正日)体制以後の韓半島そして東アジア



戦争を憂慮する(韓国の)民心に、政治圏は答えなければならない



キム・ミンフン聖公会大学教授



[(金正日総書記の死に乗じて、)米国の「北韓崩壊戦略」は、今後も持続されるのか?


何処かの局地戦争を通して、戦争経済をより強力に運営しなければならない危機に追い詰められた米国の資本主義体制ではあるが、過去に比べ、戦争体制にエンジンを掛けることは容易ではなく、東アジアの戦争は世界大戦の性格を直ちに持つ為に、選択することは難しい。」

(本文より)


<本文>

キム・ジョンイル国防委員長の逝去で、北韓の後継体制が予定より早く落ち着いた計算(わけ)だ。しかし、すでにキム・ジョンイル国防委員長の健康異常にともなう事前準備があったと言う点で見る時、その水準と幅にどれほどの質的内容が盛り込まれているのかが注目される。今問題は、この様な権力の空白と交代の転換期が韓半島に一定の緊張を持って来る筈だから、それを、誰が主導しながら平和体制に導いて行くのかにある。


そうでなくとも、2012年は、東アジア周辺環境の激変が予告されている。中国は既に後継体制が準備されており、米国はオバマ体制が持続されるのかの判定日であり、我々は(今後)二つの重要選挙を経験する。

世界資本主義体制の動揺と危機が、新しい対応を要求している状況で、主要諸国の政治的指導力の路線と方向が、重大な意味を持つ時期となっているのだ。



●中国と北の密着関係は、より一層強化されるだろう

ひとまず、中国は北を一層深く抱き締めて行くだろう。

東アジア地域の平和が維持されない場合、中国の発展計画は大変大きい負担を負う事となると言う点でも、中国と北の関係は、遙かにもっと緊密となるだろう。

この点は、韓半島の平和に寄与する事が出来る要因だ。


ロシアが政治的混乱期を経験しており、韓半島の状況に対する介入の余地は相対的に弱いが、ロシアも北に対し、中国と変わらない立場をとるであろう。北とロシアは、‘満州’・シベリアを貫通する重要な戦略的要衝地の共有と言う点で、相互の利害関係は深く結び付いている。


日本は、既存の対北政策で連続的な敗着を招いたと言う点で、権力交代の脈略の中に自分の利害関係を貫徹させる必要が生じた。

北と緊張を企てる理由がなく、名分も明らかでない状況で、北との新しい関係を整理する要求が、より大きい比重を占める事が出来る為だ。


無論こんな日本の姿勢は、内部の右派が、東アジアに一定の緊張を触発させ、軍事主義を浮上させる条件を作ろうとする意思が強力であれば状況が変わるだろうが、今の所、それ程の力量がないと考える。



     

△去る2009年ピョンヤンを訪問したクリントン前大統領が、金正日国防委員長と話を交わしている。 写真出処・朝鮮中央通信





●米国の「北韓崩壊戦略」は、持続されるのか?


最も重要な事は、米国の対北政策だ。キム・ジョンイル国防委員長がいる場合、対話の相手が確実と言う点で、一定の安定の動きを維持することが出来たが、現在はいろいろと不透明な状態だ。

対北圧力を高める場合、戦争の雰囲気が即座に全面化する事となり、それは対中国包囲戦略を助ける事にもなるのであるが、その反対である事もある。中国と北の関係が、高強度で密着されながら、米国は対北圧迫政策が、そのまま、中国との直接対決に繋がり得ると言う点で負担となる為だ。


そんな点から見るとき、米国はひとまず、現状維持政策を取る事とし、北内部に介入の余地があるのかを観測するだろう。これもまた南側の情勢が鍵となる。米国の北への圧力政策や介入政策は、必然的に南側に緊張を呼び起こさせる。現在韓国は、そんな緊張を充分耐えながら、情勢を解いていく余裕と力量がない。従って対北政策と管理方式は、一面圧力と、一面対話路線を並行して行くものと見える。相手を調べ、どんな政策を使うのかを決定し様とする順序だ。


ここで最も核心的に見なければならないのは、米国が“北韓崩壊政策”を内心に維持するのか、そうでないのかの問題だ。しかしこれに対する北の対応も見逃す事は出来ない。権力の空白と交代の整備期間を持たなければならない北としては、最大の団結体制を作り出す事であり、極めて小さい圧迫にも、相当敏感な反応を見せるだろう。そしてこれは、周辺の政体変化と相関無き、一つの独立変数となり、状況を大変危険に引き摺って行くこともある。


結局、米国の「北韓崩壊戦略」は、大変負担が大きく危険度も強い。


何処かの局地戦争を通して、戦争経済をより強力に運営しなければならない危機に追い詰められた米国の資本主義体制ではあるが、過去に比べ、戦争体制にエンジンを掛けることは容易ではなく、東アジアの戦争は世界大戦の性格を直ちに持つ為に、選択することは難しい。


従って、米国としては、キム・ジョンウン後継体制の性格が明確にならない限り、他の政策的選択の余地は余りないのだ。



●我々の役割は?


こんな脈絡から、我々の役割が極めて重要となる。


キム・ジョンイル国防委員長の死亡以後、南北関係が一層不透明になるのは、イ・ミョンパク政権の<対北対話断絶(政策)>が、大きい役割を占める。


これを反転させなければ、韓半島は恒常的緊張状態に苦しめられ、特に経済環境が最悪となる状態に入る事となっている。平和が経済の基礎と言う点は、再論の余地無き事だ。


キム・ジョンイル国防委員長の死亡は、直ぐ来年の(韓国の)総選挙と大統領選挙に、圧倒的変数となる可能性が高くなった。

ひとまず既存の情勢で見ようとすれば、右派、ないし保守勢力の集結と一緒になって、戦争に対する不安を持っている民心が互いに結合する可能性もある。


野圏統合を進捗させている勢力としては不利となる支点だ。


しかし、必ず、間違いなく、そうでもない。


戦争に対する怖れは、軍事主義的安保体制の強化を要求する事もするが、平和体制に対する渇望をより高める事が出来る為だ。この様な点で見ようとすれば、対北関係で平和政策を推進してきた民主統合党や統合進歩党が、歴史の主導権を取る事が出来る空間が拡大する事が出来る。無論ここには、北がどんな変化を見せるのかも重要な条件となる。北が対南政策にあって、激しい態度を示せば野圏(野党政治圏)の立場はそれだけ弱くなる。


ところで、北の対南政策の態度や姿勢は、同様に我々の対応如何にも左右されている。直ちにキム・ジョンイル国防委員長の死亡と関連して、北の立場をどの様の理解し、対応するのかの問題だ。


所謂(いわゆる)弔問外交と言うものが、南北関係において通じる可能性が、現在有るのか分らない。北が衝撃と危機に置かれている状況で、(イ・ミョンパク政府の)刺激的攻勢でなく、平和的渇望を盛った方式の対応を具体化して行けば、北の緊張された姿勢にも一定の変化を与える事が出来る。しかし、そう出来なければ、南側の情勢は対北関係の緊張が蓄積されながら、厄介な時期を通過する事になる。



●統合野党の、政治的選択の意味が一層大きくなる


統合の進路を掴んだ野党圏は、今、二つの陣営に分かれ、編成されている。

この二つの陣営が、南北関係と韓半島の平和体制を、どれだけ積極的に打ち出し、<2013年体制>を具体的に、民心に説得して行くのかに、キム・ジョンイル以後の韓半島と東アジアの未来が掛っている。

周辺列強らの対応にも持続的な触覚を立てなければならないが、我々自身の、主体的で積極的な選択が、より重要となっている為だ。


まず戦争に対する民心の不安を無くす努力が切実だ。北の政治的変動は、既存秩序の破壊でなく継承だ。その継承の支点と我々の平和政策が合流することが出来る道は、幾らでもある。これを中心に置いて国家的未来を構想し民心を結集させることが、今すぐ統合野党に与えられた責任だ。


韓半島は、今本当に、平和と統一の道に行く入口に立っている。これは何よりも、南側の力量が、どれだけ平和主義的主導権を創出することが出来るのかに掛った問題だ。平和を現実に言う事が、今の様に切実になる瞬間がまたあるのか?そんなわけは絶対ないが、もしかしてと、戦争の心配をすぐ吐露する民心に、政治圏は答えを準備しなければならない。


(訳 柴野貞夫 2011年22日)



参考サイト


☆ 183 果敢な北は何時でも対話しようとするが、もったいぶる南 (韓国・オーマイニュース 2009年8月22日付け) 


☆ 182 新しい出発点に立った南北関係、対決から協力へ (韓国・ハンギョレ紙 2009年8月23日付け)


☆ 303 対決政策で得るものは、孤立と破滅だけだ (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2011年9月26日付け


☆ 287 日本は、米帝の朝鮮侵略戦争に積極加担した、特等の参戦国だ。 (朝鮮民主主義人民共和国・ウリミンジョクキリ 2011年6月25日付け)


<