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(朝鮮民主主義人民共和国・労働党機関紙 労働新聞 2008年123日付)
http://www.kcna.co.jp/today-rodong/rodong.htm



          米国による人権犯罪を問題視しなければならない
            −<国際人権裁判官>のふりをする米国の戦争犯罪


この世上に、米国くらい<人権擁護>を唱える国はない。彼らは、事ある毎に、他国の<人権状況>がこうだ、あーだと言って食って掛かり、誰も認めていない<国際人権裁判官>のふりをしている。<自由>、<民主主義>、<平等>、<博愛>など、念仏の様に暗記しまくる国も米国だ。
しかし、米国が実際にする行動は正反対だ。米国は、侵略と戦争を生存方式とする生業(なりわい)と見なして、平和を破壊し異なる民族を抑圧、抹殺して、軍事的暴力で国権と人権を憚りなく蹂躙する犯罪行為を仕事としているのだ。世界が、一致して断罪、糾弾する様に、米国こそが21世紀の最大の悪意の帝國であり、人権抹殺の元凶だ。 最近、世界保健機構が発表した報告書は、これに対しはっきりと立証してくれる。
外信報道によれば、世界保健機構は、20033月米国がイラクを侵攻したテロから、20066月までの期間に、この国で15万名以上の平和的住民らが無残に犠牲に為ったとし、最近も毎日平均100余名がいのちを失っているとしながら、それに憂慮を表す報告書を発表した。国連専門機関である世界保健機構がこんな報告書を発表したことは、米国のイラク侵攻が人権的見地で見るとき、反人倫的であり、その悪い結果が非常に厳しいと言うことを、明らかにしたと言うことが出来る。知られたように米国は、イラク人民に対する<民主主義の提供>を云々して、世界の一様な反対排撃にも拘わらず、イラク戦争を敢行した。
しかし、米帝侵略軍は、イラクに乗り込んで座った最初の日から、行く先々の場所で極めて無知粗暴に銃砲を振り回すことで、イラクの土地を平和的住民らの血で染めた。彼らによってイラクでは、どの日も、無辜なイラク人民たちの血が流れない日はない。米国はこれに対し、口が裂けても弁明することが出来なくなっている。一番目をいく人権蹂躙者、人権犯罪の親分としての米国の醜悪な正体は、世界の前に一つ残らず現れた。

世界保健機構報告書が暴露した様に、米国の悪辣な強盗的イラク侵攻による度外れた人命被害状況は、彼らが云々する米国式<民主主義>と<価値観>が、人権保護ではなく異なる国々に対する侵略と民間人殺戮を合法化するための飾り物に過ぎないと言うことを改めて確証させている。これに対して、必ず厳しく問題視されなければならない。
しかし、非法的であると、反人倫的なイラク侵略戦争に加勢したヨーロッパの同盟など西方の国々は、米国の大規模な人権蹂躙行為に対しては知らばくれながら、我が共和国を初めとする、反帝自主的な諸国の、あることも無い<人権問題>を根拠無く是非を口出しして、穏当でない行動をしている。これは、明白に人権の政治化、二重基準、選択性の典型的な表現だ。
米国は、反帝自主的諸国の、その、なにかの<人権問題>を考え出して、この国々に対する内政干渉と圧力、侵略と政府転覆策動を合理化するのに利用している。米国が好き勝手に内政干渉的な非法、不法の<北朝鮮人権法>をでっち上げ実行しているのは、はっきりとした実例となる。
米国は、<先核放棄>(先に核を放棄させようとするー訳注)を通して、我々を武装解除させ侵略の野望を容易く実現しようとしたあの人々の計略が、勝算が無くなることとなるやいなや、その何かの<民主主義>と<人権>を掲げて、われわれを圧迫し屈服させる為に、反共和国騒動をわめき散らしてくり拡げている。それは、本質に在って、人民大衆中心の我が方式の社会主義制度を崩して、我が共和国を孤立、圧殺する為の犯罪的謀略策動だ。
この為に、米国は反共和国<人権>攻勢を法制化、政策化してここに莫大な金を注ぎ込んでいる。米行政府の高位人物らが<北朝鮮人権法>を、「北朝鮮政権を<核>と<人権>と言う二つの側面で圧迫する機会(機能)」、「北朝鮮の<体制分解>をもくろむ戦略的手段」であると規定しただけを見ても、米国の反共和国<人権>謀略騒動の反動的内幕と目的をよく理解できる。
真に、人権問題を論じようとすれば、人権でない<人権>を騒ぎながら、人民たちの自主的権利と誠実な人生を無残に踏み躙る人権犯罪の主犯である米国を、必ず人権法廷の被告席に引きずり出し、罪を問いただして罰を加えるのがふさわしい。
そうであるにも拘らず、世界最悪の人権蹂躙者である米国は・・・・人民に自主的権利と真の人生を徹底して保障する我が共和国の、虚構的<人権問題>を・・・は、米国の不当な内政干渉と人権蹂躙行為に同調する間違った処置だ。米国とヨーロッパの同盟など西方諸国が反共和国<人権>騒動に熱を上げるほど、それはむしろ、かれらが追求する人権の政治化、選択性、二重基準がどれだけ不当であるかと言うことを、更にはっきりと見せてくれるだけだ。」
<民主主義>、<人権>という薄絹のスカーフを、かぶった米国によって、引き起こされているイラクの惨状は、外勢の侵略に屈服すれば国の自主権は無論、民族の尊厳も人民の生命も、守り通す事が出来無いと言う深刻な教訓を与えている。
人権は、即ち国権であり、従って国権を離れた人権について絶対に考えることはできない。強力な抑制力がない国の自主権も、真実の人権も担保することが出来ない。これは、イラクの事態が見せてくれる歴史の教訓であり、真理だ。
我が人民は、敵たちの悪辣な反共和国<人権>攻勢に対処して革命的警覚性を高度に高めて大衆中心のウリ式社会主義を、更に豊かに、最後まで守護するのだ。
                                                         (訳 柴野貞夫)