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[論考] 安倍のテルアビブ訪問の意味(2015年1月27日)



  安倍は、アラブ世界の<ならず者国家>イスラエルと手を組んで、初めて公然と、
  アラブの民衆に敵対することを宣言した



安倍晋三は、116日から20日まで、エジプト、ヨルダン、イスラエルの諸国を、大規模な経済ミッションを引き連れ訪問した。この三国は、米国がシリア、イランと言う二つの親露国家の崩壊を画策し、中東・イスラム圏における政治的覇権を確立する上で、それを支える他の湾岸親米諸国と共に、その一部を構成している米帝国主義の同盟諸国である。とりわけイスラエルは、アメリカ帝国主義が中東に打ち込んだ、政治的・軍事的楔である。
この安倍の中東訪問は、17日、フランス紙<シャルリーエブド>に対するイスラム教徒の大規模テロが行われた直後に、しかも二人の日本人が、<イスラム国>方面で行方不明となっている時点で強行された。
安倍は、今回の中東訪問の中で、とりわけ力を入れたのがイスラエル訪問である。中東で唯一核兵器を保持し、国際法を踏みにじってパレスチナ人の領土を占領し、ガザ地区を封鎖して170万住民の生きる糧を奪い、抵抗する住民を毎日の様に銃の標的にして嬲り殺している虐殺国家である。中東における国際法違反行為に対する安保理事会決議を1度も守ったことがないのに、米欧は、制裁を課した事がない、そんな不法国家だ。
安倍は、116日〜18日、エジプト・ヨルダンを訪問した後、18日〜20日までイスラエルを訪問した目的は、外務省の通り一編の事後報告文書では明らかでない。ネタニエフと安倍の会談後の<共同記者会見>での、労働新聞が指摘するネタニエフの朝鮮政府に対する誹謗発言は、日本には十分伝えられていなかったが、昨年5月、ネタニエフの日本訪問での彼の発言から、十分予測の付くものである。