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(論考) 挑発国家-北朝鮮と云う言論媒体の決まり文句は、白黒を置き換える欺瞞の極致だ
(2016年4月13日)



[論考]挑発国家-北朝鮮と云う言論媒体の決まり文句は、白黒を置き換える欺瞞の極致だ


緊張激化の「責任」を朝鮮に「転嫁」、純粋に防衛的な対処を「挑発」という言葉に置き換えて世界を欺いてきた米国

                                                  柴野貞夫時事問題研究会


70年有余、社会主義朝鮮の崩壊を核恐喝によって謀って来た米国

米国は、ブッシュ政権時2002朝鮮を「悪の枢軸」と呼んで、自前のレッテル貼りをた。イラクで、自分達がねつ造した<大量殺りく兵器の存在>を理由として、経済的利権と政治的目的を侵略的に実現する手段として、意に添わぬ主権国家の体制崩壊の為に軍隊をなだれ込ませた時期である。
この時、2002年11月上旬、米国の主導でイラクに対する国連「兵器査察団」が議決されたが、その中に潜り込んだ米国のCIAの要員らが、米国の侵略戦争準備の為の軍事情報を集めまくった。米欧は、国連を利用しながらイラク侵略を謀ったのだ。米国は、国家の政策として、朝鮮に対する核攻撃による恐喝を、国際社会を前に、公然と主張したのである。照らしても、不法極まる行為である。
米国と南朝鮮、そしてその追従国家は、社会主義朝鮮に対しこの主権国家の窒息を狙って不法軍事的経済的圧迫、戦後70余年にわたって執拗に繰り返してきた。国連安保理を舞台にした米国主導の対北敵対視政策は、その同盟国を動員しながら、度重なる安保理−制裁決議として実行された。

国連を利用しながら、朝鮮半島を一触即発の核戦争のホットスポットにした張本人こそ米国とその追従国家である

米国とその追従国家は、「国連」の名を最大限利用しながら、国連の加盟国である主権国家朝鮮に対して、核兵器による脅し、経済制裁策動を継続強化してきた。それらは、朝鮮政府が、幾度となく指摘してきたように、国連憲章にも、宇宙の平和利用に関する国際法にも、‘核を持たざる国家への、核を持つ国家の責任’を規定したNPT(核不拡散条約)にも、朝鮮戦争休戦協定にも違反する、米国の不法行為だ。安保理を乗っ取った米国主導の「決議」が、すべての国際法の上に君臨すると云うわけだ。
現在、南朝鮮で展開されている<米韓合同軍事演習>(430日まで)が、現実的・実践的な、<核戦争シナリオ>による朝鮮国家に対する軍事的恐喝と侵略策動であり、国連憲章と朝鮮戦争休戦協定を,鼻から蹂躙するものである事は誰が見ても明らかだ。米国と、その追従国家は、これらの<対朝鮮敵視政策>と、<体制崩壊策動>を通して、朝鮮の反発を意図的に誘導してきたのである。
その結果、朝鮮の純粋に防衛的な対処を、「挑発」という言葉に置き換え、朝鮮半島における緊張激化のすべての「責任」が朝鮮に有るかのように世界の世論を欺いてきた。これこそ、今日の朝鮮半島の軍事的緊張の実態である。朝鮮半島を、一触即発の核戦争のホットスポットにしてしまった張本人こそ、米国とその追従国家に他ならない。

米国は、世界の言論媒体を動員し、常に事実を捻じ曲げて、被害者ずらをして来た正真正銘の《挑発国家》だ

朝鮮政府は、一触即発の危機を意図的に作り上げる米国に対し、一貫して「休戦協定」を無条件に「平和協定」に置き換えるべきであると主張してきた。
主権国家の「執務室攻撃」と言う公然たる侵略演習と、その国家元首の尊厳を否定し、人間の道理を踏みにじる「斬首作戦」なるものを世界に向かって公言する、米国の帝国主義者と韓国の軍事政権の末裔たちの白昼強盗的行為と、その頭脳の病的腐敗に対し、世界「世論」は沈黙し、黙認している。中国共産党の腐敗幹部たちも例外ではない。
支配者は常々、人民について語るとき、「この連中は獰猛な奴らで、我々が攻め立てると抵抗する」と言ってきた。人民の「死刑執行人」である米帝国主義者達は、自分たちの不条理を通すために、常に相手こそが<加害者>であると、 彼らの支配下にある言論媒体を総動員して、<被害者>面(づら)をして来た。<加害者の挑発>に、<国際社会の批判>をねつ造してきたのが、米国による国連の利用である。

朝鮮政府は、国連安保理に対し、韓米合同軍事演習が、国連憲章に反する侵略行為であると提訴したが、安保理はこれを無視した

朝鮮政府は、国連安保理事会に対し、韓米合同軍事演習(37日〜430日)「キー・リゾブル」「フォール・イーグル」が、朝鮮戦争・休戦協定を一方的に侵犯する行為であり、国連憲章に反する侵略行為であると、安保理に、米国と南朝鮮を提訴した。しかし、安保理は、これを無視した。
42日、朝鮮外務省は「朝鮮中央通信記者」の質問に答える形で、次のように発表した。「共和国は、米国が我々の警告と国際社会の一様な糾弾にもかかわらず、あくまでも侵略的な「キー・リゾブル」「フォール・イーグル16」合同軍事演習を開始したことに関し、緊急会議を招集することを求めた。朝鮮がこのような提訴をしたのは、米国・南朝鮮合同軍事が、その規模と性格において、国際平和と安全を破壊し、国連憲章に明されている自主権尊重の原則を、最も乱暴に蹂躙している為だ。
今回、国連安保理が米国・南朝鮮合同軍事演習の提訴に顔をそむけたのは、平和と安全保障という自分の使命も、国際機関としての活動において、生命となる公正さもすべて投げ捨て、米国に忠実な政治的道具に転落したと言う事を、全世界に曝け出した。
米国という常任理事国がすることは、侵略戦争であれ、大量殺戮であれ、国家テロであれ、上程討議さえできず、米国の強権と専横に手を挙げてやるところが、国連安全保障理事会である。
半世紀以上にわたる米国の合同軍事演習によって、招かれる核戦争脅威について、目をつぶってやる国連安保理は、我々に如何なる制裁を加える政治的・法的名分はもちろん、道徳的体裁まで完全に喪失した。
米国の対朝鮮敵視政策の集中的表現である核戦争演習が中止されず、国際平和と安全を守るべき安保理が、これに顔を背ける以上、我が共和国は自力で、自分を守る正々堂々たる自衛的権利を引き続き行使するであろう。
我々には、米国の如何なる脅威・恐喝・侵略策動も制圧出来る自衛的抑止力があり、その威力は時間が流れるほど、質量共に更に打ち固められるであろう。」

●朝鮮の最高首脳部と「体制転覆」を狙った「斬首作戦」と「平壌占領作戦」、「北縦深内陸進攻作戦」は、朝鮮戦争休戦協定の完全破棄行為である

米国と南朝鮮が、朝鮮半島で繰り広げる合同軍事演習の危険性は、彼らによる公然たる国家テロと言う国際法的にも許しがたい侵略行為にある同時に、朝鮮半島をかろうじて一時的に休戦状態に維持させている「休戦協定」を、根底から覆すものであると言う点だ。
アメリカは、今回の 合同軍事演習が、南朝鮮との「相互防衛条約」に従った合法的なものと主張し、 朝鮮停戦協定を「遵守」していると宣伝している。
しかし、米国と南朝鮮の「相互防衛条約」は、停戦協定では許していない不法な軍事同盟である。また、朝鮮の最高首脳部と「体制転覆」を狙った「斬首作戦」と「平壌占領作戦」、「北縦深内陸進攻作戦」を、実践で検証することを目的とした今回の合同軍事演習は、米国と南朝鮮は、いま、あらゆる不法行為の専横的オンパレードを繰り広げているのだ。
朝鮮戦争の停戦状態を、「平和協定の締結」に置き換え、朝鮮半島と東北アジアの冷戦構造に終止符を打とうと、 一貫して主張してきた朝鮮政府の提案を、今も反対し、無視し続けているのは、 米国とパククネ政権である。
朝鮮戦争から、60有余年、米国は、 停戦協定を 最初に踏みにじり、大量の核兵器を朝鮮半島に持ち込み、以来、米国は、朝鮮を核攻撃の脅威に晒してきた。 米国は南朝鮮と結託し、朝鮮の体制崩壊と、朝鮮半島の資本主義的統一の妄想に固執し、朝鮮に対する核侵略戦争の画策を繰り返してきた。
現在、大規模に展開されている韓米合同軍事演習(37日〜430日)「キー・リゾブル」「フォール・イーグル」は、朝鮮の体制崩壊を狙った、これまでで最大の、核侵略戦争演習である。
日本の「安倍政権打倒」「戦争法案の全面的な廃止」の戦いは、米帝国主義の核侵略戦争に晒されている朝鮮人民との国際連帯によってこそ、その戦いの真価が問われるに違いない。