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(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞 <情勢論解説> 201343日付) 

http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-04-03-0041&chAction=L

 

 

 

      チェジュ島で、4・3人民蜂起があった時から65年がたった
               チェジュ島(済州島)抗争の勇士たちの魂は大衆的闘争を呼ぶ

 

「南朝鮮の各界各層人民は、米軍撤収闘争の火柱を力強く燃え上がらせ、核戦争の危険を引っ張ってくる米国の北侵合同軍事演習と武力増強騒動を断罪排撃する反戦平和闘争を、さらに強く繰り広げて行かなければならない。」 

 

 

「チェジュ島4.3人民蜂起」は、南朝鮮に対する米帝の植民地隷属化政策と民族分裂策動に反対し、国の自主的平和統一を成し遂げる為の、愛国的な正義の反米反ファシズム人民抗争であった。

 

南朝鮮を強占した最初の日から、民族分裂と植民地隷属化政策を追及して来た米国は、南朝鮮で≪5.10単選(単独選挙)≫を実施し、傀儡政府をでっち上げ様と策動した。そして我が国には、国土と民族の分裂が永久化される重大な危機が醸成されることとなった。チェジュ島人民達は、集会を開き、南朝鮮での≪単独選挙≫を強力に反対糾弾した。これに仰天した米帝とその手先らは、チェジュ島人民らの平和的集会を武力で弾圧する横暴非道な蛮行を敢行した。激憤した集会参加者達は、194843日夜明け、大衆的闘争に奮起した。

 

南朝鮮人民達は、≪米軍は即時撤去せよ≫、≪<単独選挙>粉砕せよ≫、≪米帝の走狗を打倒せよ!≫、≪主権は人民委員会へ!≫、≪朝鮮統一万歳!≫などのスローガンを叫び、至る所で警察署などを襲撃し、強制解散された人民委員会を復旧した。死を覚悟し、闘争に立ち上った人民たちの大衆的抵抗でチェジュ島での≪5.10単独選挙≫“遊び”は、破綻を免れる事は出来なかった。

 

当時米帝は、≪米国は、チェジュ島の土地が必要なのであって、チェジュ島民が必要なのでない≫、≪全島に揮発油をまいて、すべてを殺してもよい≫と言う殺人指令を下し、米帝侵略軍と傀儡警察、武装テロ団などを追い立て、チェジュ島人民の蜂起を鎮圧しようとした。

艦砲射撃と爆撃で、すべての島を火の海の中に沈めた米帝は、野獣的な殺戮蛮行で、チェジュ島住民の4分の1に該当した7万余名を無残に虐殺した。しかし、蜂起者達の抵抗と闘争の意思だけは挫く事は出来なかった。

 

チェジュ島4.3人民蜂起があった時から65年の年月が流れたが、蜂起者達が血の滲む思いで渇望した民族の自主と統一に対する念願は、まだ実現される事はなかった。偉大な領導者、キム・ジョンイル同志は次の様に指摘した。

 

≪民族の自主権と尊厳をまもり、民族の意思と利益に即して祖国統一を実現する為には、事大と外勢依存を排撃し、外勢の侵略と干渉に反対し、不屈に闘争しなければならない。≫

 

米国の南朝鮮に対する軍事的強占と支配、対朝鮮侵略政策は、昔も今も変わる事はない。米帝の北侵戦争挑発策動と、日を追って甚だしくなっている米軍犯罪によって、南朝鮮人民達は、今も尊厳と自主権を踏みにじられ、民主主義と人権を無残に蹂躙されている。米国は、南朝鮮を武力で強占し、彼等の支配体系を強固にする一方、北と南が、互いに憎悪反目し争うようにする為に、親米分子らを権力の席に座らせ、対朝鮮侵略政策を悪辣に追及して来た。

 

特に米国は、最近、我が共和国の平和的衛星発射と自主権守護のための地下核実験を、悪辣に食ってかかりながら、南朝鮮傀儡らと一緒に反共和国≪制裁≫騒動を狂乱的にくりひろげている。また、その誰かの≪挑発≫と≪脅威≫を云々し、我が共和国を武力で圧殺するため、北侵合同軍事演習に熱をあげている。

 

B52≫、≪B2A≫戦略爆撃機をはじめとする危険な核打撃手段を南朝鮮に引き入れ、冒険的な火遊び騒動を展開しておきながら、朝鮮半島の緊張状態を極度に激化させ、それを北侵核戦争へと続けていく為に画策している。

 

南朝鮮に対する、米国の軍事的強占と支配、悪辣な北侵戦争挑発策動は、主人(米帝)の対朝鮮侵略政策に積極的にへつらい追従する傀儡らの親米−事大行為と、差し置いて見ることはできない。

 

南朝鮮の傀儡逆賊輩党は、6.15訳注2000615日、金大中・金正日−南北両首脳の間で、祖国平和統一の原則、南北の経済協力事業など共同宣言が締結された)以後、北南間に活発に広げられてきた、対話と協力、往来と接触、民族共同の統一行事などを、ことごとく妨げただけではない。

≪同盟強化≫の看板の下で、侵略的な外勢を背景にして、同族を謀略的に騙し殺す為の、反共和国謀略と軍事的挑発策動に積極的にぶらさがって来た。

4.3人民蜂起者の魂が入りこんでいるチェジュ島を、米帝の北侵戦争とアジア支配のための侵略基地に明け渡す、海軍基地建設強行策動もせき立てている。

 

今、傀儡らは米国と野合し南朝鮮の全地域で、北侵略を仮想した≪トクスリ(鷲)≫核合同戦争演習を、実戦の雰囲気で敢行しており、さらには我々の最高尊厳を象徴する首領永世、首領称賛の記念碑を、あえて傷つける、天人共に憤激する悪巧みまで企てる極悪無道な策動も躊躇(ためら)っていない。

それによって、朝鮮半島の情勢は、戦争前夜の重大な段階まで至った。

 

現実は、南朝鮮で外勢の支配と干渉に反対し、それと結託した親米勢力の反逆策動を打ち砕く為の闘争を、更に果敢に展開しなければ、社会の自主化と民主化、祖国統一に対する人民の志向と要求が実現され得ないと言う、血の教訓を今一度刻み込んでくれる。

 

南朝鮮で米国の支配と干渉にケリをつけるのは、民族の自主的運命の開拓のための先決条件だ。南朝鮮の強占 米帝侵略軍は、戦争の温床であり、南朝鮮人民がぶつかるあらゆる不幸と災難の根源だ。南朝鮮の各界各層人民は米軍撤収闘争の火柱を力強く燃え上がらせ、核戦争の危険を引っ張ってくる米国の北侵合同軍事演習と武力増強騒動を断罪排撃する反戦平和闘争を、さらに強く繰り広げて行かなければならないだろう。

 

外勢を背景に、同族対決に狂奔する南朝鮮の反逆勢力の反民族的策動を阻止破綻させなければならない。南朝鮮人民は、傀儡当局の親米事大的で、反統一的な犯罪行為を不屈に断罪糾弾し、それに結集された力で対峙していかなければならない。

 

南朝鮮人民たちは、反米反ファッショ闘争をより果敢に展開して行く事で、侵略者と売国奴がいない新しい世の中を 必ず生み出して来るだろう。

 

(訳 柴野貞夫 201344日)

 
<訳者解題>

チェジュ島(済州島)抗争は、今も、現在進行形の歴史総括の過程にある。1950年6月の朝鮮戦争に先立つ19484月、米国による、国連を利用した半島南部・米軍政下の単独選挙を、民族の分断を固定化し統一独立国家を妨害するものとして反対し立ち上がった島民に対する、米軍と李承晩・南韓軍警、および、本土から送り込まれた反共ごろつき集団・ソチョン(西北青年団=西青)によって、30000名〜50000名の住民が虐殺された。

「米軍と国軍による、島民の蜂起に対する焦土化作戦は過酷なものだった。軍警、右翼による常軌を逸した殺りくは、難をのがれた住民やその家族を探しだし虐殺した。村むらは焼かれ、老人や乳飲み子、妊婦にいたるまで見境がなかった。」(文京洙著 「韓国現代史」岩波新書)

 

米帝国主義は、朝鮮の分割支配と、傀儡・李承晩政権の「正統性」をでっち上げる為にも、チェジュ島民の蜂起に血の雨を降らせる必要があった。

チェジュ抗争は、朝鮮戦争が米帝と、その追従勢力である南朝鮮旧支配層に対する南北朝鮮人民の解放闘争であった事実を明らかにしてくれる。チェジュへの討伐出動を拒んだヨス(麗水)駐屯国軍−14連隊をはじめ、米軍と傀儡李政権に対峙した南人民の武装蜂起は、南−北を縦断して、朝鮮戦争へと繋がっていった。南朝鮮の「単独選挙」は、唯一チェジュ島だけは、成立しなかった。

 

1999年、金大中政権になって、「済州43事件真相糾明及び犠牲者名誉回復に関する特別法」(4.3特別法)が成立した。これを受けて政府の真相調査委員会が結成され、調査が行なわれた。200310月、ノ・ムヒョン政権はこれを引き継ぎ、「4,3特別法」による「済州4.3事件真相調査報告書」をまとめた

この委員会による「済州43事件真相調査報告書」は、虐殺の責任は李承晩大統領と米軍政にあると公式に認定した。

 20031031日には、盧武鉉大統領が済州島に出向き、「国家公権力の過ちだった」と島民・遺族に対して正式に謝罪した。(訳注−「済州4.3事件真相調査報告書」が高麗書林で取り扱っている。 15,750

 



△写真説明 (出処 チャムセサン)

2007年に明らかとなった、米軍と南朝鮮国軍によって虐殺された島民が、集団埋葬された、チェジュ国際空港南北滑走路西北側 の地点(昔のチョントウ ル飛行場)集団虐殺され埋められた穴と推定される(下記−関連サイト参照)


 

<関連サイト>

39 チェジュ(済州)島4.3(事件)/米軍政と韓国軍警による、最大の虐殺場所“チェジュ(済州)国際空港”で、遺骸発見(韓国・チャムセサン 民衆言論 2007年10月13日付)

 

50 (韓国)軍、1950年無実の済州島民218名“集団銃殺”(韓国・チャムセサン 2007年11月20日付)

 

☆299 海軍基地建設に反対する決死的闘争 (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2011年9月6日付)

 

172 日本共産党の朝鮮人を記憶せよ (韓国ハンギョレ21 200589日付 第571号)