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(韓国・タハムケ機関紙「レフト(左翼)」201395日)
http://www.left21.com/article/13505



                   米国のシリア空爆に反対する

[シリア空爆反対、韓国市民社会団体記者会見での発表文]
 <20139511時 クアンファムン(光化門)米国大使館前
主催:反戦平和連帯を始めとするシリア軍事作戦に反対する諸団体>

 

オバマ米国大統領は、シリアに対する武力使用の承認を要求する提案を議会に提出した。現在、米海軍はシリアが接している地中海から、巡航ミサイル攻撃をする事が出来る準備を終えたと言う。すでに、地中海海上には、それぞれ40個の巡航ミサイル(クルーズミサイル)が装着された米国海軍駆逐艦が派されている。
米国政府は、シリア内で化学兵器を使用したので、“民主主義”と、“人道主義”を守るために空襲が不可避だと語った。

我々は、そのどんな科学兵器使用に対しても、断じて反対する。しかし、シリア内での化学兵器使用がもし事実だとしても、民間人の被害を生む大規模空襲が代案となる事は出来ない。
さらには、米国こそ、化学兵器を最も多く使用して来た張本人だ。米国は、ヴェトナムで、0.15gでも人間を殺す事が出来る毒劇物が含まれた、枯葉剤を大量散布した事がある。2003年には、イラクで、皮膚にへばり付く新型ナパーム弾を使用したのであり、2004年、イラクのファルージャで、(人間の)骨と肉を焼くペクリン(白燐)を使用し、7日間だけで4000名を虐殺した。(訳注―ファルージャの虐殺)
西欧列強達の“人道主義的”介入は、災難だけを呼び起こした。19世紀に、植民主義を正当化する為に開発された“人道主義的介入”は、1999年コソボ戦争で、人種清掃は、むしろもっと焚きつけたし、アフガニスタン戦争以後、幼児死亡率はもっと高くなった。
遠くに逆かのぼって行く必要もなく、大衆の民主主義の念願を保護するとか言って、米国と西欧が介入したリビアの場合、爆撃の一か月の間に、NATOの軍隊はざっと1800回以上の爆撃を行い、相当な民間人の死傷者を生んだ。
米国がそんなにもシリア民衆達を心配したのなら、どうして米国と西欧は、周辺国へ逃げたシリア難民数百万名に対しては、これと言う措置を取らなかったのか
米国が真情に、シリアに対する軍事作戦を広げ様とする理由は、中東内で再び覇権主義の主導権を握る為だ。アラブ革命がエジプト軍部の反革命によって危機に置かれた中で、シリアで西欧帝国主義勢力が軍事的介入を強化するなら、アラブ民衆の力を弱めるだろう。
しかし、米国の空襲を糾弾する動きは、全世界的に拡大されている。何より米国内で平和を願う大多数の国民は、シリア空襲に反対している。824日、(現地時間)ロイター通信と世論調査機関イプソスが実施した世論調査に依れば、応答者の60%は、米国政府がシリア事態に介入しては駄目だと答えた。一方オバマ行政府が行動に出なければならないと答えた応答者は、9%に過ぎない。
特に英国ロンドンでは、シリア空襲に反対する5000余名の示威が即刻的に組織されたし、829日、英国議会ではシリア軍事介入動議案が否決された。
しかし、国際的な世論とは違って、ウォールストリートジャーナル(wsj)によれば、“韓国政府官吏達は、シリアに対する強硬対応を米国側に催促した”と言う。シリアに対する軍事作戦は、新しい中東戦争を引き起こす極めて危険な行為だ。2001年アフガニスタン攻撃以後、12年継続された<対テロ戦争>が、世界平和を威嚇してきた事が明らかな状況で、また再び新しい中東戦争を始めようと言う事と違いはない。
そうであるのに、シリアに対する軍事作戦を心配するどころか、中東戦争を促して出たキム・クアンジン国防長官の言動に我々は深い懸念を禁じえない。
さらには、韓国軍の海外派兵に反対して来た韓国の反戦平和連帯勢力はレバノンに派兵された韓国軍、350余名(国連平和維持軍名目)が、米国のシリアに対する軍事的攻撃に巻き込まれる可能性を峻厳に警告する。
韓国軍は、シリアーイスラエル接境地域であるゴラン高原で、たった40`m程隔たった所に駐屯している。イスラエルは今年に入るだけで、シリアを3回も爆撃した。この地域の不安が継続されれば、もっと多い爆撃が広がるだろう。こんな危険千万な状況のために過去数カ月の間、自国兵士が二回も戦闘に巻き込まれて抑留され、最近には負傷者まで発生した。そのため、最近、オーストリアとフィリピンなどレバノンに派兵された軍隊が、続々撤収を決定したところだ。
韓国の<国連平和維持軍>名目の軍隊は、アラブ民衆が帝国主義列強に対決し、戦う事を遮る役割だけをするだけであり、その為に危険千万な状況に晒される他はない。そうであっても、パク・クネ大統領は韓米首脳会談で‘グローバル同盟’次元でシリアに介入すると、明らかにした事がある。
反戦平和を念願する我々は、上の様なシリア介入も辞さないと言う現政府の態度が、米国の軍事作戦を支持する行動に、断じて繋がることは駄目だと、厳重に警告する。
シリアに対する、如何なる西欧の軍事作戦も駄目だ。シリアに対する米国の爆撃は、もっと大きな災難を呼び込むだろう。 (2013年9月2日

●米国のシリア爆撃計画を撤回せよ!

●レバノンの韓国部隊を即刻撤兵せよ!

●米国の対シリア軍事作戦に反対する!