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(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞 論説 2014125日付http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-01-25-0040&chAction=T

 

 

核先制攻撃を狙った重大な挑発

 

  

●米・韓による、<拡張抑制手段運用演習>は、我が共和国を核兵器で先制打撃するための、模擬演習である

米国が、新年冒頭から南朝鮮と、所謂拡張抑制手段運用演習と言うものを敢行した。去る1月中旬、太平洋地域の米軍司令部で繰り広げられた演習に参加した米国と南朝鮮の軍事、また外交関係者達は、≪北朝鮮の核危機発生》など仮想状況を設定しておいて、彼等の核、および非核能力などに対するテーマ発表をする、≪北朝鮮の核脅威シナリオを基本とした対応方案≫を討議するとしながら騒動を弄した。

好戦狂達は演習が終わった後、仕立てられた抑制戦力の実際適用と、朝鮮半島での作戦に対する情報水準を高める機会となったと言いながら、所謂≪成功≫に対し騒ぎ立てた。

仕立てられた抑制戦力を、最初に適用した今回の演習は、反共和国核先制攻撃を狙った重大な軍事的挑発行為だ。言い換えれば、それは我が共和国を核兵器で先制打撃するための、危険千万な作戦的模擬版だった。

米国が、我が共和国を核先制攻撃する為の企図を表わしたのは、今回が初めてではない。米好戦勢力らが南朝鮮当局者らと、仕立てられた抑制戦力とか、拡張抑制戦略とか何とか言うものを編成しておいていると言うのは、秘密ではない。

米国が公開した戦略は、誰かの核兵器使用の兆候を捕捉すれば、各種武器を動員し先制攻撃を加える事を骨子としている。

拡張抑制戦略は、南朝鮮に対する米国の≪核の傘≫提供の発展段階、包括範囲を拡大したものとして、核兵器使用の兆候は無論、さらには核物質の移転などに対しても対応する方案を取る事を包含している。

この戦略により、そのどんな核兵器使用の兆候が発見されれば、米軍は巡航ミサイル、ステルス戦闘爆撃機などを動員し、我が共和国に先制打撃を加え、南朝鮮も情報探知設備で支援すると言うのである。

問題となるのは、米国と南朝鮮が先制打撃の企図を表わしながら、核兵器使用の兆候をどの様に判断するのかに関連して、明白な説明を避けていると言う事にある。これは彼等の判断によって、核先制攻撃も躊躇しない事を示唆するものとして、今回の演習の危険性を浮き上がらせている。ことに、我々は今回繰り広げられた演習を、米国が朝鮮半島でせき立てる武力増強策動、今年繰り広げようとする核戦争演習と、連結させて見ざるを得ない。

米国は、朝鮮半島とその周辺に、侵略武力を継続増強している。米好戦勢力は、年初から数十台の最新型戦車と装甲車で構成された機械化歩兵部隊を、軍事境界線近くに増強配置する事にした。

2月末から4月末までの、≪キーリゾルブ≫、≪トクスリ≫合同軍事演習の強行は、第2の朝鮮戦争引き起こそうとする危険千万な演習に他ならない

2月末から4月末まで、≪キーリゾルブ≫、≪トクスリ≫合同軍事演習を強行することを公布した。

この戦争演習は、我々から何か≪事態≫が起こる場合を予見し、膨大な武力が軍事境界線を越え、共和国北半部を侵略し、もっとも早い速度でピョンヤンを打撃する事を仮想して敢行される。

3月末に繰り広げる連合上陸訓練には、駐日米軍所属米海兵隊と、傀儡海兵隊を含んだ1万余名の兵力と大型輸送機、大型上陸艦、高速上陸艇、装甲車、ヘリコプターなど、膨大な武力が投入される。これが北侵を狙った挑発的な危険行為であるのは論議する余地もない。

米国が、こんな本格的北侵戦争演習を前にして、事前に≪卓上訓練≫を行った事を、偶然なことと見る事が出来るであろうか。侵略者達の軍事演習の後には、いつも戦争が伴う。所謂、拡張抑制手段運用演習と言うものは、侵略武力を増強し、どうしても第2の朝鮮戦争引き起こそうとする危険千万な演習に他ならない。

馬鹿げたことは、米国が、何かと言えば、誰かの≪核脅威≫に備えると言う口実を喋り散らす事だ。しかしそれは、彼等の核先制攻撃企図を合理化しようとする貧困な弁明に過ぎない。

米国の加重される核脅威恐喝と、北侵略戦争準備策動は、我々の自主権に対する重大な侵害行為として絶対に許す事が出来ない。

朝鮮半島情勢を、最悪の状況に引っ張って行く張本人達が、他の誰かの≪核脅威≫を騒いでも、そこに耳を傾ける人はいない。それはむしろ、周辺諸国のもっと大きな警戒心を掻き立てるだけだ。

最近、ロシア外務省は、自国の国境付近に戦略核爆撃機などと、航空母艦戦団などを展開し、この地域で米国の世界的なミサイル防衛体系の構成要素を創設するのに、拍車を加える事を願わないとし、特に≪北朝鮮の脅威≫を口実に米国が取っている諸措置は、決して正当化される事は無いと暴露した。

米国が、‘核兵器・発作性めまい症’に罹り、核先制攻撃で我が共和国を何とかして見ようと言うのは妄想である。

敵達が少し動くだけでも、一撃で粉砕してしまう事が出来る強大な軍力を有し、それに対処する万端の態勢を備える我々は、米国の先制攻撃企図に驚いたりしない。

相手を間違って見て襲いかかる者達は、先制攻撃が彼等の独占物ではないと言う事を、明白に知らなければならない。

(訳 柴野貞夫 201426日)

 

<記事関連・参考サイト>

主張/米韓合同軍事演習<キー・リゾブル>は第2次朝鮮戦争の導火線(2013年3月11日)

論考/米国と追随国家の核攻撃から社会主義朝鮮を防衛せよ(2) (2013年3月2日)

論考/米国と追隋国家の核攻撃戦争から社会主義朝鮮を防衛せよ(1)(2013年2月23日)

論考「ピョンヤン宣言の履行を10年間も放置する事を正当化する如何なる理由もない」(2012年9月17日)