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(世界の新聞/「朝鮮新報」コラム“メアリ(響き)”より 2018530日付)


                  トランプ式交渉術


朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の機関紙、「朝鮮新報」の530日付第T面のコラム欄<メアリ(こだま)>に、「トランプ式交渉術」と言う一文がある。この間の、紆余曲折するトランプの対朝鮮政策の動きを分析する上で、大きな手掛かりを提供している。(以下)

トランプは北南関係改善を支持した最初の大統領で、軍産共同体の操り人形でもない様だ

「ひと月の間に、既に二度も、北南首脳会談が開かれた。これをもって、二人の首脳間の信頼と信頼感が一層深くなり、パンムンチョム(板門店)宣言履行に大きな弾力を受ける事となった。
同時に、歴史上初めてとなる朝米首脳会談も、当初予定していた通り、進められる可能性が高くなった。これは、首脳会談中止表明を即時覆す事となったトランプ大統領自身が、何を願っているかを見せてくれる。
トランプ大統領は、《予測不能》だと評価されている。それは、企業人として、大きく成功した彼が、31年前に出した図書、《取引の技術(Art of Deal)》で、広告した事のある彼の《経営哲学》であると同時に、《生存方式》と関連づけられる。
即ち、@取引する相手に、飛んでもない《要求》を突き付けて、A相手を攻撃し、B常識を抜き出た発言で注目を集め、C相手を混乱に陥れ、取引で勝者となるのだ。彼はその様に生きて来た。大統領となった後も、その様にして来た。彼には、商売であろうと、政治、外交であろうと、全て《取引》、或いは《ゲーム》に過ぎないのであり、難しく勝つことが、限りない喜びと考えると言う。
反面彼は、自分より能力がありそうとか、手ごわい相手には敬意を表す。事実彼は、早い時期から、朝鮮の最高領導者に会う事が出来れば、光栄と思うと語ったことがあり、今回にも公開書簡で、正式国号と職責を明らかにして閣下と綴り、表現も丁重だった。朝鮮に対しては、自分の交渉術が通じない事を、今は知る事となった。

一つ注視する事は、トランプは、軍産複合体を始めとした米国を実際に動かす支配勢力の操り人形に過ぎない歴代大統領とは、違うと言う点だ。北南関係改善を支持した大統領は、今に至るまで無かった。彼を諭す方法はありそうだ。」
                                     (訳 柴野貞夫 201863日)

<参考サイト>
米副大統領ペンスは、その言葉が招く恐ろしい結果について熟考すべきだ

http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_631.html

一方的な核放棄だけを強要するのであれば、我々はそうした対話に興味を持たない(ウリミンゾクキリ 2018年5月16日付)

http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_629.html