ホームページ タイトル

(世界の新聞/朝鮮労働党中央委員会第1副部長・金與正談話 朝鮮中央通信 2020617日付)
http://www.uriminzokkiri.com/index.php?ptype=cgisas&mtype=view&no=1193794


       −朝鮮労働党中央委員会 キム・ヨジョン(金與正)第1副部長談話
      鼻持ちならない
事大主義で綴り合わせられたムン・ジェインの「映像メッセージ」

南朝鮮当局は、板門店宣言と9月平壌共同宣言で履行すべき内容を、一条項でもまともに実行した事があると言うのか。
北南合意文のインクが乾く前に、宗主が強迫する「韓米実務グループ」なるものをさっさと受け入れ、事ごとに、北南関係の全ての問題をホワイトハウスに供してきた事が、今日の残酷な悪い結果に戻ってきたのだ。
北南合意より「韓米同盟」が優先だとする妄信が、南朝鮮を持続的な屈従と破廉恥な背信の道へ導いた。


ムン・ジェインの映像メッセージ
北南関係が取り返しのつかない最悪の破局へ突っ走っている中、南朝鮮当局者がついに沈黙を破った。
去る15日、(ムン・ジェインは)青瓦台の首席秘書官および補佐官会議と「615宣言20周年記念行事」に送った映像メッセージなるものを通じて、連続2回にわたって長ったらしい演説を行った。
2000年の615共同宣言署名の時に南側当局者が着用したネクタイまで借りて結び、2018年の板門店宣言の時に使った演台の前に出て、象徴性と意味を、いつものように苦労して付与しようとしたが、その内容を聞いてみれば事新しくもなく嫌悪感を禁じ得ない。一言で言って、生水を飲んで当たった声のような、鉄面皮、且つずうずうしい内容だけをチマチマ並べ立てた。
肩書は「大統領」の演説であるが、民族に対して担った責務と意志、現事態収拾の方向と対策とは探してみようとしても見られず、自分の弁解と責任回避、根深い事大主義に点綴(てんてい)した南朝鮮当局者の演説を聞いていると、我知らず胸がむかつくのを感じた。

北南関係が取り返しのつかない最悪の破局へ突っ走っている中、南朝鮮当局者がついに沈黙を破った。
去る15日、(ムン・ジェインは)青瓦台の首席秘書官および補佐官会議と「615宣言20周年記念行事」に送った映像メッセージなるものを通じて、連続2回にわたって長ったらしい演説を行った。
2000年の615共同宣言署名の時に南側当局者が着用したネクタイまで借りて結び、2018年の板門店宣言の時に使った演台の前に出て、象徴性と意味を、いつものように苦労して付与しようとしたが、その内容を聞いてみれば事新しくもなく嫌悪感を禁じ得ない。一言で言って、生水を飲んで当たった声のような、鉄面皮、且つずうずうしい内容だけをチマチマ並べ立てた。
肩書は「大統領」の演説であるが、民族に対して担った責務と意志、現事態収拾の方向と対策とは探してみようとしても見られず、自分の弁解と責任回避、根深い事大主義に点綴(てんてい)した南朝鮮当局者の演説を聞いていると、我知らず胸がむかつくのを感じた。


本末を転倒した美辞麗句の羅列
重大な現事態が、塵屑の様な連中の反朝鮮ビラ散布妄動と、それを黙認した南朝鮮当局によって招来されたと言う事は、周知の事実である。それなら、南朝鮮当局者の今回の演説は当然、それに対する謝罪と反省、再発防止に対する確固たる誓いがあって当然であろう。しかし、本末(物事の顛末)は跡形もなく、責任回避のための弁解と術策をごちゃまぜにした、華麗な美辞麗句で一貫している。
平和は一朝にして来ないとか、曲がりくねって流れても、しまいには海へ向かう川水のように楽観的信念を持たなければならないとか、のろくても一歩ずつ進まなければならないとか言いながら、特有の語法と話法で《洒落もの気取り》のまねをしようと、読む文の表現を整えるのにかなり手間を掛けた様だが、現事態の本質を一体全体知っているのかを問わざるを得ない。
塵くずの様な連中が働いた反朝鮮ビラ散布行為と、それを黙認した南朝鮮当局の行為は、抽象的な美化粉飾として、うやむやに出来る問題ではない。北南関係の基礎であり、出発点である、相互尊重と信頼を南側が決心し,触れたと言うところに根本問題がある。我々が神聖視するものの中でも、最も中心の核である最高の尊厳、我が委員長同志をあえて冒?し、同時に、全朝鮮人民を愚弄する天下にまたとない妄動をはばかることなく恣行(しこう)した。
これを、どうして《一部》の所業として、《不快で困難な問題》として罵倒し、単順に《重い心》の問題としてだけ対処する事が出来るのか。重ねて付け加えて言うが、我々の尊厳の代表者である委員長同志を、あえて冒?したのは、我が人民の精神的核を毀損したことであり、それが誰であれ、これだけは絶対に少しも許せないということが全人民的な思想感情であり、我々の国風である。
先日、青瓦台が、対北ビラ散布は百害あって一利なしの行為だと公式に認め、それに対して断固と対応すると言ったのも、南側自らがどれほど骨身に染みる罪を犯したのかをよく知っているからであろう。ところが、南朝鮮当局者には、何を誤ったのかに対する認識もなく、いささかの反省もなく、対策はなおさらない。自分が犯した過ちに対して、責任を負わず他人に転嫁しようとするのは、卑劣な者が働く行為である。このような、ずうずうしさと醜悪さが南朝鮮を代表する最高執権者の演説に映ったのは、実に、驚愕すべきことだと言わざるを得ない。
 南北関係を止めてはならないと言いながらも、その出発点となる自からの過ちを率直に認定するのはあくまでも避け、願わない荒波に入りかねないと騒ぎ立てながら、その解決策である塵屑連中の妄動を阻止させる対策を一つも出さない底意は明白である。邪悪な言葉遣いで罪悪を覆い隠し、目前に迫った危機でも免れるということだが、実に浅はかで愚かな考えである。信頼が根元まで崩れ、嫌悪の念は極に達したのに、一言、二言の甘言で北南関係を反転させられるだろうか。

任を転嫁する鉄面皮な詭弁
南朝鮮当局者は、北南関係を牽引すべき責任ある当事者である。歴史的な板門店(パンムンジョム)宣言と平壌共同宣言に署名したばかりか、8千万同胞に対して民族の運命と未来を公言した当事者として、北南関係がよくなってもならなくても、それに対する全責任を負う姿勢と立場に立つのはあまりにも当然なことである。ところが、今回の演説をよく見ると、北南関係が進展を遂げていない事が、何もかも全て、所謂、外的要因にあるように押し付けている。
《政権》が交代するにつれて対北政策が一貫性を失ったりした、国際情勢が揺れたため北南関係が一直線に発展することができなかったと愚痴をこぼしたが、共同宣言履行のために自らがやる事は、そもそもなかったと、一番に打ち明けた方がもっとよかったであろう。演説通りなら、北南関係が一歩も進まなかったのが南朝鮮内部の事情のためであり、米国と国際社会の支持が伴わなかったからだということだが、過去口にしばしば乗せていた「運転手論」が,欺く弁明だと言わざるを得ない。
《期待ほど,南北関係の進展が遂げられないことに対して、私も未練が大きい》と言ったが、漠然たる期待と惜しさを吐露するのが、いわゆる「国家元首」が取る姿勢と立場なのか。看過できないのは、現事態に関連して、我々が、塵屑連中の対北ビラ散布と自分らを非難し、疎通を断絶して過去の対決時代に戻るかもしれないので気掛りだの、疎通と協力で問題を解決していくことを願うと力説したことである。節節に、鉄面皮さとずうずうしさがかび臭く付いている詭弁だと言うべきであろう。
北南関係に責任を持った主人の姿勢と立場へ戻れと言うわれわれの勧告と忠告に対し、つんぼ、おしの真似をして、信義と約束を破れ草履のごとく捨てたのは果たして誰なのか。それにも満足せず、自分らが招いた事態の責任までも、我々に転嫁しようとするのは、実に、ずうずうしく、ごう慢不遜な行為だと言わざるを得ない。南朝鮮当局は、板門店宣言と9月平壌共同宣言で履行すべき内容を一条項でも、まともに実行した事があると言うのか。
板門店宣言2条1項には、軍事境界線一帯で拡声器放送とビラ散布をはじめとする全ての敵対行為を中止することについて明記されている。2年という長い時間、一度や二度でもなく、自分の内部で繰り広げられる反朝鮮ビラ散布を見なかった振りをして放置しておいたのは、誰が見ても南朝鮮当局の責任であることが明明白白である。鉄面皮さの極みは、自分らがあたかも、北南合意を履行するために多くの努力をしたようにくどくど言ったことである。
一体全体、板門店宣言と9月平壌共同宣言で、南朝鮮当局が履行すべき内容を、まともに実行した事が一条項でもあると言うのか。したことがあるとすれば、主人の役目を果たさず、宗主(ご主人―米国)の機嫌を見て、国際社会に哀願したのが全てであるが、それを《絶え間ない努力》、《疎通の紐》に包装するのは、キツネも顔を赤らめる卑劣でずる賢い発想である。自分の口でも、薄氷の上を歩くように用心深く臨んだと言ったが、実際に北南間で十分に出来る事も、決断力を持って推し進められず、座り込んでいたのがまさに南朝鮮当局者である。
歴史の責任は、転嫁するからと言って、なくなったり、避けられるものではない。最小限でも、自分の責任は自分が負うという姿勢だけでも見せなければならないが、見るほどいぶかしさを呼び起こす人である。

卑屈さと屈従の表出
南朝鮮当局者は今回、《北南宣言は、揺れてはならない確固たる原則》であることを云々し、《与件醸成》がだめでも、北南関係において何かをするかのように、つまらないことを並べ立てた。しかし、《北と南の意志だけで思う存分駆けていける状況ではない、のろくても国際社会の同意を得る努力もねばり強く傾ける》と言う、くどい事大主義を云々し、ひとくさり並べ立てる瞬間、変わることが出来ない事大依存の本態が、余地もなく曝け出された。
いくら、御主人(宗主)の機嫌を見ながら、そわそわして生きていく哀れな境遇であっても、北南関係が今日の様な破局に至った時になってまで、南朝鮮をめった切りした強盗に、物乞いの手を差し出さなければならないのか自他が公認するように、立派であった北南合意が一歩も履行できなかったのは、南側が自ら、自分の首に掛けた親米事大の罠のためである。
北南合意文のインクが乾く前に、宗主が強迫する「韓米実務グループ」なるものをさっと受け入れて、事ごとに、北南関係の全ての問題をホワイトハウスに供してきた事が、今日の残酷な悪い結果に戻ってきたのだ。戦争遊戯をしろと言われれば戦争遊戯をし、ハイテク兵器を買えと言われればあたふたと天文学的血税を貢ぐ時、自分らの間抜けな行動が、北南合意に対する乱暴な違反につながるということを知らなかったはずではなかろう。

北南合意より「韓米同盟」が優先だとする妄信
しかし、北南合意より「同盟」が優先で、「同盟」の力が平和をもたらすという盲信が南朝鮮を持続的な屈従と破廉恥な背信の道へ導いた。これまでの2年間、南朝鮮当局は民族自主ではなく、北南関係と朝米関係の「善循環」という突拍子もない政策に邁進してきたし、遅ればせながら「身動きの幅を広める」と鼻を高くする時にさえ《制裁の枠内で》という前提条件を、絶対的に付け加えてきた。
今日、北南関係が米国の翻弄物に転落したのは、全的に、南朝鮮当局の執拗で根深い親米事大と屈従主義が生んだ悲劇である。 問題は、ドブに嵌まってもがくこの瞬間までも、南朝鮮当局者が外部勢力のズボンの裾を放せないとして、汚らわしい姿を見せていることである。獣も一度はまった陥穽には、再びはまらないと言われた。ところが、自分の手で自分の目を突く、間抜けな呪文を一度や二度でもなく、演説するたびに間違いなく我を忘れて唱えているのを見れば、見かけではまともに見える人が、気がおかしくなったのではないかという心配がする。

事大と屈従は、自滅を招く前奏曲
根深い事大主義根性に虐げられ、汚辱と自滅へ突っ走っている,この様な卑屈で屈従的な相手と、これ以上、北南関係を論じる事は出来ないというのが、固まるだけ固まった、我々の判断である。政治家なら、理想も重要だが、自分がやるべきことを決断力を持って探してする気質があるべきではなかろうか。そう言えば、行動より言葉が達者な人がたまに居るのは居る。

いつも、演壇や撮影機、マイクの前に出れば、まるで子供のように純真で希望に膨れた夢のようなことだけをしゃべり、偉そうなふり、正義に富むような振り、原則的であるようなふりをして、平和の使徒のように振る舞い、鼻持ちならないようにしているのだから、その無様を、一人で見るのが惜しくてわが人民にも幾分知らせようと、私が今日また、言葉爆弾を爆発させるようになったのである。
とにかく、今や南朝鮮当局者らが、我々とは何もすることができず、引っ込むようになった。今後、南朝鮮当局者らが出来る事と言えば、後悔と嘆きだけであろう。信義を裏切った事が、どんなに大きな代償を払うことになるのかを、南朝鮮当局者らは流れる時間の中で骨身に染みるほど感じることになるであろう。
2020617 ピョンヤン
                                                         (訳 柴野貞夫)


<参考サイト>
☆ 南朝鮮当局は、朝鮮半島の平和と安全を破壊する張本人である<その1> (朝鮮・ウリミンジョクキリ 2019年12月26日付)

http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_727.html

☆ 朝鮮半島の情勢を激化させようとする意図的な軍事演習策動(朝鮮・朝鮮中央通信 2019年5月9日付)

http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_692.html

防御ではなく、侵略戦争演習だ(朝鮮・朝鮮中央通信 2019年4月27日付)
http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_690.html

‘板門店宣言’での金正恩国務委員長及び文在寅大統領の冒頭発言 (韓国・ミンプラス 2018年4月27日付)
http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_653.html

南北首脳、‘韓半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言’を発表(韓国・ミンプラス2018年4月27日付)

http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_623.html

一つに為るための平和の大きな一歩を踏み出そう(韓国・統一ニュース 2018年9月20日付)

http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_654.html

「9月平壌共同宣言」に関する、朝鮮民主主義人民共和国の発表 (労働新聞 2018年9月20日付)

http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_653.html

平壌市民の「歓呼」の中、南北首脳対面 (韓国・統一ニュース2018年9月19日付)

http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_651.html