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(世界の新聞/戦争憲法作りは、自滅の道 「朝鮮中央通信」 2020年1029日付) 
http://www.uriminzokkiri.com/index.php?ptype=cgisas&mtype=view&no=1200616


              戦争憲法作りは、自滅の道


日本が菅政権の下で、戦争憲法作りを急いでいる石破元幹事長を始めとして、憲法92項の削除を公開的に主張する自民党内の尋常で無い動きが加速している。

交戦権放棄と戦力不保持を明記した条項の削除は、アジア侵略の歴史を再び繰り返すもの
自民党の憲法改正推進本部の顧問として、党内6派閥の頭目達が任命され、最高顧問には、以前の政権時期、憲法改悪で主役となっていた自民党前副総裁が留任した。今、首相の菅は、《憲法改正は、党全体で粘り強く取り組まなければならない》と騒ぎ立てている。
看過できないのは、自民党内では、現行憲法の、交戦権放棄と戦闘力保有禁止(訳注―戦力不保持)を明らかにした条項を、完全に削除しようとする動きが現れている事実である。周知の様に、以前安倍政権は、憲法改悪を通して、日本を《戦争をする事が出来る国》にする事を、執拗に追及しながら、内外の非難を避け世論を欺瞞する為に、交戦権放棄と戦力不保持を定めた平和憲法9条の条項を維持した状態で、《自衛隊》の存在を明記する意向を仄めかして来た。
しかし去る7日、自民党の石破元幹事長は、国会庁舎で行った講演で、安倍は、元々、問題の憲法条項を削除する事で自分と考えが一緒だったが、国民投票で過半数の賛成を得ることが出来ないので、考えを変えたのだと述べ、《そんなことで説得できないのなら、政治家の資格は無い》と力説した。問題は、憲法92項の削除を公開的に主張する自民党内の尋常で無い動きに、菅政府がどんな反対意見も見せていない事実だ。これは、現政府もやはり、その条項をきれいさっぱり削除した状態での《自衛隊》明記を、追求していると言う事を示唆してくれている。
交戦権放棄と戦力不保持を明記した条項は、平和憲法の中核であるばかりか、第二次世界大戦の戦犯国、敗戦国である日本が、二度と侵略と戦争の道に進めない様に規制した法律的礎石でもある。これを削除すると言うことは、結局、日本が侵略国家、戦争国家の面貌を明白に整えて、過去世紀におこなった、アジア大陸に乗り込み《大東亜共栄圏》を叫んでいた最悪の侵略史を、また再び繰り返すものとして、我が人民と人類に対する正面挑戦である。
最近日本列島で、軍国主義の熱気が何時にも増して高まっている中、憲法改悪策動が本格的に敢行されている事で、より大きな懸念を掻き立てている。政治家達の、靖国神社参拝と供物奉納、独島強奪行為が次々と強行されており、海上《自衛隊》に就役する新型潜水艦の進水、海上での迎撃ミサイルシステム運用推進、《敵基地攻撃能力》保有の為の大々的武力増強など、《自衛隊》の軍事力の増大と海外進出が強化されている。
諸般の事実は、日本反動達の軍事大国化、再侵略野望が、日を追って一層露骨になり、実行段階に入ったと言う事を示している。敗戦の教訓を忘却し、侵略の道に疾走する日本こそ、地域と世界の平和を脅かす根源である。日本は、憲法改定は自滅の道である事を銘記し、軽挙妄動してはならない。
                                                         (訳 柴野貞夫)


<参考サイト>

☆論考/日米防衛協力指針の改定と11件の戦争法規は、日・米両帝国主義のアジアと世界に対する新たな戦争準備である(その5) (2015年6月6日
http://vpack.shibano-jijiken.com/nihon_o_miru_jijitokusyu_121.html

☆論考/日米防衛協力指針の改定と11件の戦争法規は、日・米両帝国主義のアジアと世界に対する新たな戦争準備である(その4) (2015年5月31日
http://vpack.shibano-jijiken.com/nihon_o_miru_jijitokusyu_120.html

☆論考/日米防衛協力指針の改定と11件の戦争法規は、日・米両帝国主義のアジアと世界に対する新たな戦争準備である(その3) (2015年5月26日
http://vpack.shibano-jijiken.com/nihon_o_miru_jijitokusyu_119.html


☆論考/日米防衛協力指針の改定と11件の戦争法規は、日・米両帝国主義のアジアと世界に対する新たな戦争準備である(その2) (2015年5月17日
http://vpack.shibano-jijiken.com/nihon_o_miru_jijitokusyu_118.html


☆論考/日米防衛協力指針の改定と11件の戦争法規は、日・米両帝国主義のアジアと世界に対する新たな戦争準備である(その1)(2015年5月7日)
http://vpack.shibano-jijiken.com/nihon_o_miru_jijitokusyu_117.html


☆日本国憲法の理念こそ、平和の構築である(2) (2007年 3月18日)
http://vpack.shibano-jijiken.com/NIHON%20O%20MIRU%20KENPOU%202.html

91項・2項の破棄は、日本の軍事大国化と働く民衆の諸権利を抑圧体制を作ることにある(1) (2007年 3月18日)
http://vpack.shibano-jijiken.com/NIHON%20O%20MIRU%20KENPOU%201.html