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(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞 2010年7月9日付論評)

http://www.kcna.co.jp/today-rodong/rodong.htm(6면)

 

 

 

≪口が軽ければ、災いを受ける≫

 

日本首相の8か国首脳者会議での言動を評す

 

 

 

○菅直人は、8か国首脳者会議(6月26日、カナダ・トロントで閉幕、日本は韓国の合同調査団の結論を鵜呑みにし、北韓非難決議を、G8宣言に盛り込むのに力の限りを尽くした。―訳注)で、≪チョナン≫号事件を契機に、如何なる根拠の精査もなく、共和国への制裁と非難を策動した韓国と米国の反共和国謀略騒動の突撃隊を買って出た。

 

○菅と日本反動は、≪チョナン≫号事件を利用し、韓半島の朝鮮戦争挑発の国際的環境つくりに、功績をあげることに努めた。

 

○日本にとって、自国の安保のため切実な事は朝鮮半島の緊張緩和と平和である。しかるに日本は、米国(韓国)と一体となり、反共和国敵対策動に狂奔している。

 

○朝鮮半島有事対応論の下、米軍基地強化、自衛隊の動員、日本の人的物的資源の総動員戦時体制を立てている日本は、朝鮮半島で戦争が起これば、疑いなく自国がその舞台となるであろう。(本文から)

 

 

 

 

(本文)

 

日本首相菅直人が、この前、カナダで進行された8カ国首脳者会議で米国の反共和国騒動の突撃隊となった。かれは、会議期間に諸国の指導者たちを訪ねて回り、≪チョナン(天安)≫号事件が、我々の≪挑発≫によるものだと、出鱈目な話をしながら、それに対する≪責任≫を償わなければならないと、けしかけた。彼は誰かに会っては≪8か国首脳者会議声明≫に、わが国を非難する内容を盛ることに対し、≪支持≫をしてもらい≪感謝≫するだの、それに≪鼓舞≫されただのと言いながら、分不相応に無用なおしゃべりを振り撒いた。

 

口が軽い者が正しい話をすることは無かったと言うが、管直人を念頭に置いて言う言葉ではないのかと考えられる。平凡な人でもない一国の執権者が、政治的一見識(一家言)もなく、どんな言葉でも一杯にするのを見ると、現日本政府の水準がどんなものかを斟酌するに余りある。

 

≪チョンアン≫号事件は、米帝国主義者のそそのかしの下、南朝鮮傀儡達が捏造した謀略劇だ。南朝鮮傀儡達が発表した≪調査結果≫が、事実と合わない非科学的な疑問方法性で包まれたものと言うことが、日が経つにつれ明らかになっている。

 

南朝鮮の在野勢力と、市民団体ら、ひいては、在米同胞達までも、≪チョナン≫号事件が米国と南朝鮮傀儡達が、不純な目的の下ででっち上げた、謀略的捏造劇と言う事を見せてくれる科学的証拠資料などを発表している。(米国バーニジア大・イスンホン教授、カナダメニトバ大・地質科学科分析室長、ヤンパンソク教授は、韓国政府のそれに対する反論にもかかわらず、魚雷攻撃を付着物の測定から再度否定した。―訳注)これと関連した文件等が国連安全保障理事会にいろいろと提出された状態だ。

 

ロシアの軍事消息通をはじめとする、諸国の通信は、南朝鮮傀儡達が発表した≪調査結果≫の多くの側面が、明白でなく、疑心を掻き立てると批評している。この事は,多くの事を示唆してくれている。管直人が、これを分らない訳がない。然るに彼は、≪チョナン≫号事件について、沸騰するような現実に目をそむけ、今回反共和国騒動の突撃隊として活躍したのだ。これを見れば、正常な思考から外れ、南の風に乗せられるのが明らかだ。

 

彼は、今回意図的に、8か国首脳者会議を、我々に対する国際的圧力と、新しい対朝鮮制裁措置を講ずる場所にし、ひいては朝鮮戦争挑発の国際的環境を準備することで、≪功績≫を立てて見ようと分別なく大騒ぎした。

 

日本で、1年も待てずに政権交代が進行され、その時毎に、新しい執権者が登場するが、それでも彼らは少しの間は無理にでも、自制する素振りを見せようとしたものだ。しかし、菅直人は、政権の場に座るや否や対朝鮮敵対感を露骨的に表わしながら、われわれに対する中傷を無暗に吐き出している。

 

≪チョナン≫号事件が発生したのと時を同じくして、その何かの南朝鮮に対する積極的≪支持≫と≪協力≫を騒ぎたてながら、最初の騒乱を起こしたのは日本だ。

 

また、日本は、≪チョナン≫号事件を契機として、我が国に対する新しい制裁措置を立て続けに講じながら、大騒ぎを引き起こしている。これは、現日本当局が、反共和国敵対視を対朝鮮政策の基本として押し立て、それを実践に移すために、揺れ動かしていると言うことを見せてくれる。

 

日本当局者は、今回8か国首脳者会議で、我々によって日本の安全が≪脅威≫を受けていると言う声を繰り返しながら、我々を≪危険勢力≫として追い立てようと、この上もなく気を使った。

 

周辺情勢が、該当諸国の安保に重要な影響を及ぼすと言うのは、一般的な常識だ。朝鮮と日本は、海を間に置いて隣接している。朝鮮半島情勢が複雑になり戦争局面に至れば、日本の安全が危機に瀕する事となると言うのは、誰しも容易く理解できる問題だ。朝鮮半島の緊張緩和と平和の雰囲気の用意に有益な事をするのは、日本としては自国の安保のために切実に必要なことだ。然るに、日本はこれとは反対に、米国と一体となり反共和国敵対視策動に有りっ丈の力を振り絞っている。

 

我々の、ある事もない≪軍事的脅威≫をほのめかし、米国と共同でミサイル防衛体系樹立を急き立て、駐日米軍事基地強化へ、すさまじく協力に進み出るのも日本だ。日本の朝鮮半島≪有事時対応≫論は、必ず、対朝鮮軍事行動強化措置に繋がっている。日本反動たちは、自国の安全保障の為ではなく、周辺情勢を激化させ、それらを通じて彼らの再侵略の野望を達成しようと言う俗心を追い求めている。日本が米国から受け継いだ言葉であれば、闇雲に支持し、対朝鮮敵対視政策の先頭に立つのは、これと関連される。

 

いま、朝鮮半島には、そのどんな些少(さしょう)な遇発的な要因によっても、全面戦争が起こり得ると言う険悪な事態が醸成されている。

日本が、真心を込めて自国の安保を願うなら、朝鮮半島問題で深思塾考して自制する立場を取らなければならない。しかし日本政府は、朝鮮半島情勢を緩和ではなく、超緊張状態と戦争局面へと追い立てる為に努めている。

 

日本の安全に脅威を醸成するのは、他でもなく日本当局だ。日本の菅直人が、むやみに口をたたき、どんな言葉でもあれこれ口出しするのは、事実上日本国民達に、害を被らせる危険な行動となる。

 

日本は、朝鮮半島≪有事時≫の米国を積極協力するために、≪自衛隊≫の武力は無論、日本の人的、物的資源を、総動員する戦時体制を立てて置いた。結局日本は、朝鮮半島で戦争が起これば、自然に引き込まれ事となっている。こんな条件のもと、朝鮮半島で戦争が起これば、日本はやはり、戦争の舞台と化す事となるのは、疑いないところだ。

 

日本当局者らは、自分の主見なく、南の風に乗せられ、我々の気に障る行動を継続するのであれば、日本が災いを免れることが出来ない事となるのを明確に悟らなければならない。わが軍隊と人民の視線は研ぎ澄まされている。一言でわが人民は、日本を百年の宿敵とみている。

 

わが人民の反日感情は、日本反動たちの対朝鮮敵対視政策に依って生み出されたものだ。日本が≪チョナン≫号事件に介入して漁夫の利を得て見ようと今のように東奔西走しては、挽回する事が出来ない失敗を見る事が出来る。

 

害となる事をしない側が、優れていたと言う。日本当局者達は、南の風に乗せられる笑うべき醜態を弄せず、朝鮮問題で深思熟考することが良いだろう。

 

(訳 柴野貞夫 2010・07.13)

 

 

<参考>

 

 

☆ 朝鮮半島の平和の第一歩は、米帝国主義の核基地である韓国と日本の非核化である (2008年8月9日更新)

 

 

○ 10年5月10日更新 世界を見る-世界の新聞から
―北・中首脳会談と韓半島の情勢― (韓国・チャムセサン紙 2010年5月7日付け)

 

 

○ 10年5月4日更新 世界を見る-世界の新聞から
朝鮮外務省備忘録 (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2010年4月21日付け)