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(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞 20121231日付<情勢論解説>)http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-12-31-0042&chAction=L

 

 

日本は何処へ行こうとするのか?

 

 

「(ロシアが提出した)決議は、ヨーロッパとその他の地域で、人種主義、排他主義に根源を置いた極端主義的な行動が拡大され、ファシズム思想と人種優越論を伝播させる政党らが増えている事に対し、警鐘を鳴らした。また第2次世界大戦時期、ナチズムに反対し戦った人々を追慕する為に建てられた記念碑などを、冒とくし破壊しようとする試みが継続されている事に対し、憂慮すると指摘した。」(本文より)

 

「一部の地域と国々で、政党や個人らがナチズムを讃美しているとすれば、日本では、国家や政治家達が第2次世界大戦時期に、あらゆる種類の不幸と苦痛をおっ被せた特級戦犯者達を、民族の≪英雄≫として偶像化している。」(本文より)

 

 

 (本文)

最近、国連総会で、第2次世界大戦時期、ナチスらが敢行した極悪な犯罪行為に対して忘れることなく、ナチズムの英雄化を許容しない事を訴える決議が採択された。

 

ロシアが提出した決議は、表決時130カ国の支持を受けた。反対した国は米国と二つの国だけだ。

 

決議は、ヨーロッパとその他の地域で、人種主義、排他主義に根源を置いた極端主義的な行動が拡大され、ファシズム思想と人種優越論を伝播させる政党らが増えている事に対し、警鐘を鳴らした。また第2次世界大戦時期、ナチズムに反対し戦った人々を追慕する為に建てられた記念碑などを、冒とくし破壊しようとする試みが継続されている事に対し、憂慮すると指摘した。

 

周知のように、最近年の間で、一部国々でナチズムを復活させようとする動きが現われているのであり、大きな社会的懸念を掻き立てている。

2次世界大戦時期、英雄的に犠牲となったソ連軍人をかたどった記念碑などが撤去され、ナチスに加担した罪で法的処理された者達に対する名誉回復ごっこが繰り広げられている。一方そんな者らが、ソ連による解放の意義を貶(けな)したうえ、ナチスの制服を着て街を行進する怪異な遊びまで繰り広げている。

 

さらに問題となるのは、一部国々でナチス信奉者らが、ナチスを象徴する頭の形状と身なりをして町をほっつき歩きながら、他の人種達に対する集団暴行を始めとした各種犯罪行為をしでかしていることだ。

今多くの人々が、ナチズム復活が一つの流行の様になって行っている事に対し、懸念している。

 

最近ロシアは、歴史を修正し、ニュールンベルク国際軍事裁判所の判決を忘却し、ひいては、ナチス犯罪者達を英雄にまで押し立てようとする一部の国々と政治家の狙いを、絶対に認めないと言う立場を明らかにした。ロシアは、第2次世界大戦期間、その、どの国よりも多い人的、また物的被害に遭いながら、ヨーロッパ諸国をファシスト達の強占から解放するのに大きく寄与した、以前のソ連の継承国である。

 

ロシアは、今日、ナチス犯罪者達を英雄として掲げる企みに、国際共同体が正しい対応をしていない事に対し、警鐘を鳴らした。

多くの国々が、今回の国連総会で進められた決議表決時、反ヒットラー連合国だった米国が反対し、ファシズムを撃滅する事に寄与した国々が棄権した事に対し、驚きを表示している。

 

別の側から、今回の決議を反対・棄権した国々が、ファシズムと任意の形態の極端主義、排他主義、人種差別的な行為の(悪い)結果に対する責任から逃れられないだろうと言う声が強く鳴り響いている事は偶然ではない。

 

その中で、秘かに、この顔色、あの顔色を見ながら、その火の粉が自分達に飛んでくるような不安感を隠すことが出来ない国がある。日本だ。第2次世界大戦の戦犯国である日本が、恐らく、針の筵(むしろ)に座わっている心情であっただろう。何故そうなのか

 

ナチズム復活も、軍国主義復活も、意味上大きな違いはない。

 

一部の地域と国々で、政党や個人らがナチズムを讃美しているとすれば、日本では、国家や政治家達が第2次世界大戦時期に、あらゆる種類の不幸と苦痛をおっ被せた特級戦犯者達を、民族の≪英雄≫として偶像化している。

 

その代表的な実例が、即ち、政界人物達が靖国神社参拝を定例化している事だ。

今年だけでも、去る(2012年)420日≪みんなが靖国神社を参拝する国会議員の集まり≫に所属している81名の国会議員達が、群れとなって靖国神社に殺到し、軍国主義を鼓吹した。さる815日にも、国家公安委員会委員長、国土交通相が靖国神社を参拝した。≪みんなが靖国神社を参拝する国会議員の集まり≫に所属している国会議員達が、ここに抜けるはずはまったくない。

 

日本の極端分子達の、狂乱的な行為で特徴づけられるナチズム復活の動きと、政界人物達によって露骨に扇動される軍国主義復活策動の中で、どちらの側に重さがもっと載せられるのかと言うのは、誰にでも明白なことだ。

 

現実的に、日本反動達は、軍国主義の亡霊を蘇らせようと再侵略の道に出て行く為に(気が狂った様に)暴れている。過去清算を必死で回避している事で、国際社会から手痛く問題視されている日本が、むしろ、軍事大国化、海外膨張策動を強化しながら、≪自衛隊≫の武装装備現代化に拍車を加えている。

 

これは、どこから見ても、正常な事ではない。

 

日本が過去の前轍を踏む事に対する懸念が、深くなって行っている。今日、日本社会が一層右傾化されている事に対し、国際社会から論議が騒然としたのはこの為だ。

 

歴史の審判は公正な習わしだ。平和を愛する人類は、ナチズム復活や軍国主義復活を絶対に許さないだろう。人類の前で犯した罪は、何時になっても必ず清算される。

 

日本は、この事をはっきりと理解し軍国主義再侵略の野望を捨てなければならないし、過去の犯罪に対する謝罪、賠償処理を1日も早く執り行わなければならない。

 

(訳 柴野貞夫201318日)

 

 

<関連記事サイト>

 

○115 道徳的低劣性の極致!  日本防衛省航空幕僚長 (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞論説 2008年11月11日付)


○359 過去の清算を離れた日朝関係改善はあり得ない
(朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2012年9月25日付)


世界を見る−世界の新聞から/日本極右派、米国新聞に「慰安婦」侮辱広告
(
韓国ハンギョレ国際ニユース2012年11月9日)]


民衆闘争報道/ 「日本軍従軍慰安婦の人権を踏みにじり、日本軍国主義と侵略戦争を正当化する、橋下大阪市長を糾弾する」(2012年10月26日)」

世界を見る−世界の新聞から/安倍元日本総理「植民地支配謝罪談話見直し」と、また妄言(韓国・ハンギョレ2012年8月28日付)

○国粋主義者の復活を鼓舞する司馬遼太郎の思想と歴史観を告発する(2010年1月15日) 


○325 <坂の上の雲>にみる日本の主流たちの変わらぬ世界観(韓国・PRESSIAN 2012年1月13日付)

○労働法を否定する人身売買法、「労働者派遣法」を、即時廃棄せよ(2007年1月23日)

○日本資本家階級(日経連)とその代理人安倍自民党政府は“憲法改正”と“民衆への悲惨な犠牲の転化”によって、人間性腐敗社会を作ろうとしている (2007年1月23日)


○日本資本家階級とその代理人・安倍自民党政府によって、働く民衆への「極限の収奪」が始まっている
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現在、国家権力(安部政権と経団連)による、働く民衆の諸権利への剥き出しの攻撃が始まっている
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