ホームページ タイトル



(朝鮮民主主義人民共和国 労働党中央委員会機関紙 労働新聞6面「情勢論解説」主体100

2011年11月21日付) 

http://www.rodong.rep.kp/view.php?gno=7&tno=14





戦争の雲が濃くなって行く中東



○「イランに対する軍事的攻撃は、イラン核問題の外交的解決よりもっと速い

と言うイスラエル大統領の前例のない発言は、国際原子力機構の報告書と時を同じくしている。



先日、国際原子力機構 (IAEA)が、いわゆるイラン核計画の軍事的要素を≪立証≫する報告書を発表した。


これと関連して、イラン外務省スポークスマンは、国際原子力機構の報告書の下地には、一部欧米諸国の政治的圧力が組み敷かれていると主張した。彼は報告書が、イランが核武器を追及していると言う米国の主張と一致すると暴露した。


ロシア国家会議 国際問題委員会委員長は(IAEA)報告書を比評しながら、国際原子力機構が(イランを)非難するが、実際に核武器を開発していると言う新しい証拠資料を、一つも取り出す事が出来ない事に対し、驚きを表した。


分析家達は、イランの核武器開発に対する今回の国際原子力機構の報告書が、イスラエルに、イランに対する軍事的攻撃の口実を与えながら、中東で緊張状態が更に高められるものと報告している。


国際原子力機構の報告書が発表される前夜から、中東では戦争の黒い雲が浮かんだ。


イスラエル国防相は、国際原子力機構がイランの核問題に関する報告書を発表した後、国際共同体がイランに苛酷な制裁を加える事に失敗したり、制裁が効果的だと言う事が証明されないなら、イスラエルはそのいかなる選択案も排除しないだろうと力説した。


言い換えれば、イランに対する先制攻撃も躊躇しないと言う話だ。


時を同じくして、イスラエルでは、ミサイルと大量殺戮武器からの保護の為の方法を研磨する大規模な民間防衛訓練が進められた。彼等がイランを軍事的に攻撃する場合、あり得る報復打撃に備えると言うことだ。これはイランに対するイスラエルの軍事攻撃準備が、決定的段階に踏み込んだと言う事を示唆した。


去る7日、ロシアの新聞≪コムメルサント≫は≪イスラエルがイラン前線を広げている≫と言う題目の文で次の様に伝えた。


≪イスラエルが、イランとの戦争の入口に立った。イスラエル大統領は自国の大衆報道機関との会見で、イランに対する軍事的攻撃は、イラン核問題の外交的解決よりもっと速いと言う点を確認した。イスラエル大統領の前例のない発言は、数日のうちに予見される国際原子力機構の報告書と時を同じくしている。≫


イスラエルの無分別な軍事攻撃準備に、米国が関与している。

米国は、対イラン空襲開始時間表を、事前に知らせてくれとか何とか言いながら、イスラエルの対イラン攻撃を慇懃にけしかけている。これは事実上、イスラエルの対イラン空襲を許したのも同然だ。


米国が狙う目的は明白だ。唯一つ国際的にイランの核問題に介入し、イランに対する制裁の程度を高めるとともに、イスラエルを突撃隊として前に立たせ、現イラン政府を取り除いてしまおうとする事が米国の究極的目的だ。


イスラエルの対イラン攻撃と関連して、或る一人の国際研究センター教授は、≪それは重大な事だ。これと関連し、米国の活動領域となる上空を通過する問題が提起されることだ。イスラエルは米国と一種の調整をしてこそ、この問題を解決することが出来る。イスラエルが米国との調整なしに、イランを打撃する事は難しいと見る。≫と語った。


イスラエルの対イラン攻撃が、国際的に輿論化されている中で、イスラエルと米国は、弾道ミサイルなどに対する自身の防衛体系を試験する為の史上最大の合同軍事演習を進める事を計画した。


これについて、米国務省高位官吏は、≪これは、同盟軍の歴史で最大の、そして非常に意義ある合同演習となるだろう。≫と語った。


イランは、日毎露骨化される米国とイスラエルの侵略策動に頑強に立ち向かっている。


イランの高位聖職者 セイェドゥ・マフムドゥ・アラビは、自国に対する米国とイスラエルの軍事的攻撃の試みに対し警告した。彼は万一米国とイスラエルがイランの核施設などを攻撃すれば、高い代価を払うことになるだろうと言明した。


米国とイスラエルは、イランに対する彼等の軍事的攻撃を実践に移す事が、何を意味するかをよく知っている為に、敢えてイランを攻撃出来ないでいると彼は嘲笑した。


或る国際問題専門家は、イラクの場合空襲対象物は一つだった。しかしイランの核諸施設は各所に散らばっており、どれも要塞化された地下に隠蔽されていると言いながら、イスラエル空襲の結果に対し疑いをしめした。


外信らは、イスラエルがイランの核諸施設を攻撃する場合、レバノンのヒズボラが、イスラエルに加える事が出来る報復打撃に対しても報道した。


イスラエルのある知識陣は、ヒズボラがイスラエルの軍事対象と、戦略的に重要な対象外にも、いろんな主要都市などに少なくとも一万基のミサイルを発射するだろうと発表した。


今日、イランは、米国とイスラエルの軍事的脅威策動に対処し、軍事力強化に一層拍車を加えている。


(訳 柴野貞夫 2011年11月22日)





参考サイト

☆ 313 戦争の道具となった国際原子力機関(IAEA) (韓国・チャムセサン紙 2011年11月13日付け)

☆ 46 米国は、イラン侵略準備を完了した!! (韓国・チャムセサン民衆言論 07年3月5日付け)

<