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〈朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞 2016916日付 署名論評 )
http://www.uriminzokkiri.com/index.php?ptype=igisa2&no=117405&pagenum=1


        世界的な核戦犯の正体は絶対に隠す事は出来ない


核戦犯国・米国は、日・韓の<核ドミノ現象>を共和国の責任に転嫁しようとしている

対朝鮮敵対視政策の失敗という挫折感に陥っている米国が、如何に一つの事態を逆転させて見ようと、ありとあらゆる、めちゃくちゃな手段を使っている。最近、米国と西欧のメディアの報道によると、米政権が、我々の核兵力の強化を止めようと日本と南朝鮮傀儡の核兵器開発危険性を積極的に世論化している。
それによると、ホワイトハウスの安保会議の主要人物が、大統領のオバマに、20ヵ国首脳者会議が進められている期間、諸国の首脳者達との会談で、我々 の核開発が、日本と南朝鮮の核開発をもたらしかねないという側面を強調する事を要求した。
米国の主要政策研究機関も、日本と南朝鮮の核兵器開発の危険性を刺激剤として、朝鮮半島周辺国を立てて、我が国の核兵力の強化を防ぐことに対する建議案を米政府に提起した状態だ。
これに先立ち、米国が朝鮮の核を阻止させることが出来ない場合、日本と南朝鮮が核兵器を持つようになるとしながら、これを制止させることに対する対応策を、周辺諸国に強圧的に要求して乗り出したりもした。
これにつられて、新たに日本防衛相の地位に上がった稲田が、ある記者会見で、自国の核兵器保有が原則的に遮断されたものではないと、出鱈目な話をした。 その一方で、南朝鮮の《セヌリ党》代表を始めとする、一部の保守政客らも、ふざけたことに 南朝鮮の核兵器開発の必要性を主張している。
主権国家の正々堂々たる自衛的対応措置を巡って、まるで我が国の所為で、核武装化のドミノ現象が発生するように黒白を転倒している米国の仕打ちこそ、他に責任をなすりつける事に巧みな気質を見せた,強盗の謀略にすぎない。
いくら、黒いものも白だと無理を通すことを好む米国としても、我々の自衛的諸措置の正当性を否定する事は出来ない。米国が(我が国の自衛的核武装を理由に)《核ドミノ》説を主張するのは、世界最大の核保有国、核拡散国である彼らに注がれる国際的非難の矢を、我々に転嫁しようとする狡猾な術策に過ぎない。


国際原子力機構に圧力を加えイスラエルの核兵器保有を認めた米国

今まで、我々は朝鮮半島と地域の平和と安定を守護するために、最大限の自制力を発揮しながら、出来るすべての努力を尽くしてきた。これは国際社会にあまりにもよく知られている。
しかし米国は、主権国家の合法的権利を乱暴に侵害して、反共和国圧殺騒動を段階的に拡大し、核で我が国を常時威嚇してきた。我々は、核拡散の張本人、緊張激化の張本人が誰なのかを、改めて暴かざるを得ない。
米国は、 核拡散防止条約の精神に違反して、核兵器の技術を拡散させた主犯だ。核保有国と非核国家の義務を付与した核拡散 防止条約は19687月に調印された。 しかし、この条約は、その使命とは違って、非核国家に対する、不純勢力の支配と干渉の道具に悪用されてきた。2014年、米国で秘密解除された100ペ−ジ以上に達する、公開された文書がそれを見せて呉れている。そこには、米行政府が1969年に、イスラエルの核兵器保有を認めた事実が記録されている。
文書によれば、イスラエルの核兵器保有を認め、その事実を非公開に当時、米国執権者ニクソンと、イスラエル首相メールが、密談を繰り広げた。 ここで米国は、イスラエルの核兵器保有を認め、その事実を非公開にすることとし、イスラエルは核爆弾製造を継続する立場を強調した。
当時、イスラエルの核武装化が、中東の脅威となるという国際的非難が降り注いだが、米国は、核兵器が中東での、そのどんな戦争も防ぐことが出来る《抑制力》になると言う、イスラエルの主張を黙認し、国際原子力機構成員国に、イスラエルを支持するよう圧力を加える醜態まで働いた。

米国の核兵器拡散の策動はイスラエルに限られた事ではない

米国は、日本との原子力技術協力の看板下に、1950年代に、既に日本人の反核感情を緩和させ、日本本土に核兵器を配備する政策を作成した。1972年には日本当局と、沖縄を返還する代わりに《有事の際》、日本への米国の核兵器搬入を許可することに関する秘密合意を行った。
日本の核武装化は極めて危険な段階に至っている。 日本は、海外で、プルトニウムを継続して貯め込んでいるだけでなく、国内で再処理施設と高速増殖炉を建設して、プルトニウム生産を急速に増やしている。 日本の核武装化は、アジアと世界の平和と安全はもちろん、国際的な核安全に厳重な脅威となっている。
2010年、NATO成員国の軍事基地に配備されている米国製核爆弾を、現代的なものに交替、配備することに関する秘密協定を締結した。ベルギー、オランダなど、ヨーロッパの言論達が伝えたところによると、当時米国は、NATO成員国の軍事基地に配備されている米国製核爆弾を、現代的なものに交替、配備することに関する秘密協定を、これらの国と締結した。
未来の戦争を核戦争と規定した米国は、核兵器を継続維持しなければならないという内容を、《国防戦略報告書》に啄んだ。米陸軍の或る 将軍は、米国の核兵器工場は休むことなく回っていると吐露した。 米海軍は、潜水艦、水中弾道ミサイルらを(新規)交代するための《オハイオ計画》の強行に、米空軍は、新しい戦略爆撃機開発に熱を上げている。 大陸間弾道ミサイルを含めて、核武力の全般を現代化する為に、米国が30年間につぎ込む事となるお金は、1US$に達するという。

非核保有国家を核兵器で絶えず威嚇・恐喝してきた米国

米国は、第2次世界大戦後、57ヵ国の政府を転覆したか、あるいは転覆を企図したが、その内に、核保有国は一つもなかったと白状している。
諸事実は、米国こそが核兵器の技術を拡散させて、世界的な核競争を生み出させた張本人であり、主犯だと言う事を、はっきりと実証している。米国は覇権主義の野望を実現するため、非核保有国家を核兵器で絶えず威嚇し恐喝した。
核兵器拡散防止条約には、核保有国たちが、非核国家を核兵器で威嚇しない事になっている。しかし、米国はいつも、その条約を遵守することは、他の国々だけに該当するものであって、自らは条約の外で行動しても構わないかの様に、自分勝手に振る舞っている。
米国の安保問題専門家ウォルリアム・ブロムは、第2次世界大戦後、米国は57ヵ国の政府を転覆したか、あるいは転覆を企図したが、その内に、核保有国は一つもなかったと白状している。非核国家だった我が国が、まさにその内の一つだった。

共和国を核先制攻撃対象に含ませ、核兵器使用を明文化した戦争文書まで作成した米国

歴史的に、米国は、我が共和国に対する核の先制攻撃の脅しを強力に敢行してきた。米国は、過去朝鮮戦争時、我々に核恐喝を加えた。
我々に対する米国の核による脅しは、朝鮮戦争休戦後、更に加重された。 1950年代後半期、日本で反核運動が高まり、親米政権の維持が危機に瀕するや、米国は日本に配備していた核兵器を南朝鮮に移して置くことに決定した。
1957年に、米国の初の戦術核兵器が日本から南朝鮮に搬入、配備されたことを皮切りに、米国の核兵器の配備は不断に増大された。 南朝鮮は1970年代中葉に、極東最大の核前哨基地に発展した。
我が共和国に対する米国の核の脅しは、新しい世紀に入って、更に露骨的に敢行された。米国は《、核戦略報告書》を通じて、我々共和国を核先制攻撃対象リストに載せた。我々を対象として、核兵器を使用するということを明文化した戦争の文書まで作成した。 世界最大の核兵器保有国である米国が、我々を核先制攻撃対象に含ませたことで、我が人民は最大の核脅威を受ける事になった。
米国は、我々を核恐喝対象にして、核先制打撃手段を動員し、核戦争演習を狂乱的に繰り広げている。 最近では戦略核兵器を、我が共和国に敵対する合同軍事演習に、すっかりつぎ込んだ アジア太平洋地域の米軍武装装備は、欧州や中東地域のレベルを遥かに乗り越え、最大規模に達した。
米国が、南朝鮮をはじめとしたアジア太平洋地域で繰り広げている合同軍事演習の歴史は、朝鮮半島の緊張状態を年々 激化させてきた北侵挑発の歴史、核戦争挑発の歴史だ。それこそ、我が人民は、米国の核兵器の標的となり、恒常的な核脅威を受けてきたのだ。
これを無視し、米国が、我々の核武力の強化に言いがかりをつけるのは、恥知らずな者だけが口に出来る 詭弁である。米国が、我が共和国の核兵器開発を理由にして、朝鮮半島とアジア太平洋地域の平和と安定が破壊されていると騒ぐのは、彼らの罪科を否定する故意的な現実歪曲であり、白黒を転倒する強盗の論理だ。

非核国家が核強国になった理由

世界最大の核兵器保有国である米国が、我々を核先制攻撃対象に含ませたことで我が人民は最大の核脅威を受ける事になった。米国は、その誰かの核兵器開発を云々する前に、非核国家が、何故、核強国に高く聳える事になったのかと言う答えを、彼らの対朝鮮敵視政策から探さなければならない。我々が核兵器を持つようになったのも、今日に来て先制攻撃的な対応方式を選ばなければならなくなったのも、全的に、我が国に対する米国の不当極まりない核恫喝のためだ。
核を振り回す帝国主義者に対しては、核によってこそ、罰する事が出来ると言うのが、我々が探した最終結論だ。国と民族の安全が厳重に脅威される深刻な状況は、我々にとって、米国の極悪非道な核の威嚇・恐喝に、核抑止力で対応する道に出ざるを得なくした。
米国が、我々を核先制攻撃対象に指定して、核の脅威を絶えることなく加増させ、襲う機会だけを狙っている条件で、わが軍隊と人民は、党の周りに固く結ばれて、併進路線をしっかり捉え、自衛的核抑制力をひたすら固めてきた。今回実施された核弾頭の爆発試験は、堂々とした核保有国としての我が共和国の戦略的地位を頑なに否定し、朝鮮国家の自衛的権利行使を悪辣に食って掛かる、米国をはじめとする敵対勢力の脅威と制裁騒ぎに対する実際的対応措置の一環として、敵が我々を侵害したら、我々もまともに受けて立つ準備が出来ていると言う、我が軍隊と人民の超強硬の意志の誇示だ。米国が、世界的な核拡散犯人としての正体を隠して、世界の耳目を我が国に向けよう,ありとあらゆる策略を全部用意しても、核拡散の張本人、緊張激化の張本人の正体は、絶対に隠せない。
(ラ・ミョンソン

                                             (訳 柴野貞夫 2016年9月17日)


<参考サイト>

☆532 国連による対北制裁は、朝鮮の‘悪魔化’から始まった(韓国・プレシアン 2016年4月25日付)

☆朝鮮を狙った米国の核兵器は、どれ>程のものなのか(労働新聞2015年2月6〜12日付)  
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_482.html


☆[論考]朝鮮の水爆実験を<非難>する帝主義者の善と欺瞞 (2016年1月22日)
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_jousei_45.html


☆ 朝鮮半島での核兵器使用計は、いまだに維持されている (韓国・マイニュス 2014年10月9日付)
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_461.html

☆[論考] 「挑発国家−北朝鮮」という言論媒体の決まり文句は、白黒を置き換える欺瞞の極致だ(2016年4月13日)